昼休みの過ごし方をどう改善すれば、仕事の効率は上がるのか?
昼寝
お昼休みに何かしようと思ってもそれほど潤沢な時間があるわけじゃないし、ご飯食べてボーっとしていたらそれで終わっちゃうよねという人も多いと思うのですが、だいたい一時間弱は確保されているであろうお昼休みの、考えられる限りの有効活用手段を見ていきましょう。
まずは昼寝。え、一番もったいなくない? と戦慄する人が多いかもしれませんが、実際はそんなことないのです。別の記事で触れた記憶がありますが、多忙なビジネスパーソンにとって適度な昼寝はリフレッシュの強い味方。一言で言うなら、身体の疲れではなく頭の疲れを取り除くのが昼寝の効用です。作家の佐藤優さんは著作の中で、「十五分程度の昼寝であれば、一日のうちに何度繰り返してもいい」という発言をしています。
今、自分が最も考えるべきことは何か。それを考え始めると、けっこう関係のない情報に突き当たってしまう。そんな経験は誰にでもあるでしょう。要するに脳みそが混乱しているのですね。瞬間的な度忘れがひどくなったり、タイピングの手が鈍ったり。それは身体の疲労ではなく、頭の疲労が引き起こすトラブルです。ちょっと疲れたなと思ったら、というか多くの人が午後には疲れを感じるはずですので、思い切って昼休みの内に寝ておきましょう。
雑談
学生時代を思い出してください。所属しているサークルやゼミの仲間内などで集まって、ご飯を食べたり、あるいはちょっとした休み時間に雑談したり、そういう経験は多くの人が持っていると思います。社会人になってもそういう経験は重要ですよ。案外、学生時代と変わらないテンションで話の合う相手を見つけたり、そこからさらに仕事の着想を得たり。雑談というものは重要なのです。
ただ、誰とどんな雑談をするかということは非常に重要です。例えば、昼休みの間しか話せないようなポジションにいる人も多いでしょう。直接の上司でなくても、あなた自身が密かにあこがれている人とか。
普段は仕事が忙しくてなかなか話しかけづらい人、あるいは、机の「島」が離れているために声をかけづらい人。そういう人に話しかけるチャンスが、お昼休みにはあります。相手の都合が許す限り、積極的に話を聞くようにしましょう。ここでのポイントは、自分はひたすら聞き役に徹すること。あなたが「真摯に話を聞く姿勢」を示せば、相手はどんどんと情報をくれるはずです。
昼休みの時間帯を利用して社内や社外のセミナーに参加するという人もいます。それも有意義な時間の使い方と言えるでしょうが、ただお金がかかるのはどうしても玉に傷。その点、憧れの先輩や、今の仕事で乗っている同僚の話を聞くだけならタダですし、自分の立場とより近いところで生の声をうかがえます。これは大きなメリットです。その人がうまくいくためにどういった努力や工夫をしたのか、苦労した点は何か。相手が許す限り、積極的に聞き出しましょう。
片づけ
机がいつも散らかっている人と、いつも整頓できている人。仮に仕事が同じくらいできているとしても、周りの人間に与える印象はどうしても前者の方が悪くなります。これでは損を被りますよね。いつも机が整頓できている人は、いったいどういうスケジュールで整理整頓を続けているのでしょうか。ビジネスパーソンの机には、意識的であろうが無意識的であろうが、毎日色々な資料や書類がなだれ込むので、整理整頓を毎日継続しない限りどんな人の机でも散らかってしまうものです。ということは、整理整頓ができている人は、欠かすことなく整理整頓を続けているということになります。いったい、どのタイミングで?
常識的に考えてお勧めなのが、昼休みの時間帯です。片づけというものは基本的に「他の仕事をやる気力が出ない時」にするのがオススメなのです。なにもしないでいるのは時間の無駄だから、とりあえず片づけでも……そういう意識を持っているだけで、あなたの仕事のクオリティーはぐっと上がります。片づけには心をリフレッシュする作用がありますから
資格試験などの勉強
資格試験の勉強も、昼休みの時間帯を有効に利用できる手段です。資格試験の勉強はどうしても本業と関係がないため、後回しにしているうちに勉強時間がなくなってしまいます。試験日は決まっていますし、受験のためにはバカにならない費用も必要ですから落ちるわけにはいかないのですが、勉強するための時間が確保できなければ落ちるのは当たり前。
退社してから家でゆっくり勉強するか、と思っても、実際のところはのんびりテレビを見て、お風呂に入って、ビールを飲んで、眠くなって寝てしまうというのがありがちなパターンでしょう。結局、家に帰ってからも勉強に手がつかない。
そういう悲劇の悪循環を避けるために、寸暇を惜しんで勉強するのです。二時間ほどかけてダラダラと勉強するより、三十分しっかり集中するぞと覚悟して勉強したほうが、結局のところ効率も良くなります。また、朝夜の通勤時間帯に参考書を開いて勉強しているビジネスパーソンも多いですね。これも有効な手ですよ。