顔色悪い現代人に多い低血圧と予防の為の習慣！

現代人が多く抱えている症状に隠れ低血圧というものがあります。今いちピンとこないかもしれませんが、隠れ低血圧はハッキリとした低血圧ではないにせよ、低血圧の人と同様の症状が出るものです。

血圧計で測定しても、特に低血圧という事はなく正常なのにも関わらず、身体がダルくて重かったり、日中に強い眠気が襲ってくる、立ちくらみやめまいを起こしやすいなどの低血圧と同様の症状が出るのが特徴です。特に、顔色が悪く、青白い顔色をした痩せ型の人などが多く、血圧数値は正常なのにも関わらず、低血圧の症状が出るのが隠れ低血圧です。

では、なぜこうした症状が現代人に多いのでしょうか？その理由として現代人の仕事が肉体労働ではなく、パソコンを中心としたオフィスワークが主流となっている部分にあります。身体を動かさない事によって必要な筋肉や組織が衰え、じゅうぶんに身体を動かさない事で心臓の血液を送り出すポンプの役割も弱まってしまいます。

こうした事から低血圧ではないのに、必要な時にじゅうぶんな血圧と血流量を得る事ができなくなり、低血圧のような症状を引き起こすのです。また、その他にも不規則な生活習慣や食生活の乱れ、ストレスなどによって自律神経が乱れる事によってもこうした症状を引き起こす大きな理由となるのです。

それでは、自律神経とはどのような役目を果たしているのでしょうか？自律神経は身体の内側で無意識のうちに機能している人間に備わったもう一つの命令系統です。たとえば、心臓を動かしたり食べたものを消化したり、呼吸をして酸素を取り入れるなどの行為も無意識下でおこなわれており、これらは全て自律神経によって機能しています。

そして、交感神経や副交感神経と呼ばれるものもこの自律神経系の一つで、これらは互いに連携し合う事によって身体を機能させています。交感神経は、主に日中の活発な活動時や外部からの刺激がある時に活発に機能します。血圧を上げたり血行を促進するなどして最適なパフォーマンスと集中力などを得られるように機能しています。

一方、副交感神経は、帰宅してホッと一息ついた際や寝る前などの主にリラックスしている時に多く分泌されます。そしてこれらの自律神経が狂う事によって、日中の活発に活動をしなければいけない時間帯に眠気が襲ってきたり、立ちくらみやめまいを起こす、逆に夜の寝なければいけない時間帯に目が冴えてしまって眠れないなどの様々な弊害を引き起こします。

また、血圧や血流量の調節もこの交感神経や副交感神経が担っていますので、自律神経が乱れる事によってこれらの血液循環がうまくいかなくなって一時的に低血圧のような症状を引き起こすのです。

では、自律神経を整えて規則正しい生活を送るには、まず第一に規則正しい生活習慣が大切です。規則的な睡眠や栄養バランスのとれた食事、適度な運動や、規則的な活動時間などの生活リズムをしっかりと守って生活をする事で自律神経は整います。

体内時計なんていうのはまさに自律神経のことを指しますので、体内時計が狂うという事は自律神経も乱れているという事になります。こうした交感神経や副交感神経などが、生活リズムの乱れによってバランスが狂う事で隠れ低血圧をはじめとする様々な症状に悩まされる事になってしまいます。

規則正しい生活習慣は心身の健康の基本ですので、こうした当たり前の部分から改善していきましょう。食事は必須栄養素をしっかりと摂って栄養バランスに注意して１日３食、決められた時間に摂る必要がありますし、睡眠は規則的に一定の時間とるようにしましょう。そうする事で睡眠の質も上がります。

また、近年のオフィスワーク中心の社会によって、人間に最も必要な太陽の存在が軽視されています。太陽の光は単に地上を照らしたり気温を高めて生物の住み良い環境を作るというだけではなく、人間にとってはこの自律神経を正常に機能させる為に欠かせないもので、毎日しっかりと浴びる事で人間本来のパフォーマンスを取り戻す事ができるようになります。

太陽の光の中でも特に午前10時前くらいの朝日を浴びる事で自律神経は整いますし、一日の活力とストレスに負けない心身を作ってくれます。さらに、太陽の光を目から取り入れる事で脳内ではセロトニンという伝達物質が分泌されるようになります。

このセロトニンはわたしたちにホッとした安息をもたらしてくれたり、生活の中で充実感を与えてくれるものになり、太陽の光を浴びないとこれらが不足してきてしまいます。

このセロトニンは適度な運動によっても分泌されますし、運動をする事でまずはドーパミンという伝達物質が出てきて高揚感を与えてくれます。適度な運動に太陽の光、規則正しい生活をする事で今よりもはるかに快適で素晴らしい生活が待っています。