意外なスポーツの起源!サッカー(フットボール)のルーツ
現在では知らぬもののいないほど、大きな国際大会となったサッカーワールドカップですが、もともとサッカーの起源を知っている人はあまりいないのではないでしょうか?今回はそのサッカー(フットボール)の起源をご紹介します。
「サッカー」の名称
もともとサッカー (soccer) という名称は、「協会式」(Association Football) が転化してついた名前です。イングランドで19世紀後半に流行った語尾に「er」をつける通称のつけ方で、同時期にラグビーがラガーと呼ばれたこととも共通しています。
「フットボール」という名称が世界では一般的ですが、「サッカー」という呼び方は他のフットボールと区別する必要がある時に用いられるようです。(例えばサッカー以外のフットボールの方が人気があり認知されている国など)
サッカーの呼び名を使う国
区別のために「サッカー」が用いられている国は、アメリカ、カナダ、日本などのみです。
アメリカではアメリカンフットボールが人気ですし、日本では「フットボール」とってもサッカーをイメージすることが難しかったためこの呼び名が定着したようです。(しかし「日本サッカー協会」は英語表記では Japan Football Associationとしています。)
サッカーの起源
人類の歴史が始まった時から、ある種のフットボールは行れていたと予想されています。中国地域の地層から石の球が発見されたこともありますが、蹴った証拠までは見つかっていません。
南米では熱帯雨林からゴムが採れるので、ボールを蹴る競技が早くから行われていました。インディオ文明の遺跡からはボールを蹴る競技の証拠が数々見つかっています。(紀元前1500年~紀元前800年の文明。)
考古学的にも、古代エジプト・ギリシャ・ローマなどで足でボールを蹴る人物のレリーフなどが発見されています。(紀元前200年前後)FIFAのホームページでは、最も古い形態のサッカーとして中国の蹴鞠(しゅうきく、紀元前1世紀頃)を紹介しています。
15世紀~17世紀のイタリアで、「カルチョ」と呼ばれる遊びが存在したことが知られています。これは都市の一部の地域で行われる遊びで、現在のサッカーにかなり近かったそうです。
スポーツとしての確立
近代的な「スポーツ」として成立したのが、イングランドパブリックスクールの教育内でのレクリエーションでした。
この頃はフットボールは学校毎にルールが異なっていて、試合をするたびにルール調整の話し合いをする必要がありました。しかしこれではもちろん手間がかかるため、統一したルールを整える意味で、基本ルールを決定しました。
ラグビーとの分離
しかしまだフットボールには「手を使うルール」と「手を使わないルール」の両方が存在し、どちらも大きな人気を博していました。
最終的なルール統一するための協議が開催されたが折り合わず、結局サッカー(フットボール)とラグビーは別々のスポーツとして歩みだしたのです。
初の国際試合
1870年3月5日、ロンドンで“非公式”ながら世界初の国際試合が行われました。(イングランドとスコットランド)結果は1-1の引き分け。1872年にはイングランドとスコットランドの間で世界で初めての公式国際試合が行われるに至りました。
サッカーが広がった経緯
19世紀後半のイギリスは、世界中に進出を目論んでいた「大英帝国」だったので、サッカーが世界中に広がるのは自然なことだったようです。海外に進出したイギリス人が駐在先でプレーし、それを見て現地でもサッカーが広がっていったのでした。