大阪の新名所・グランフロント大阪を散策しよう!
「最後の一等地」梅田北ヤードに新しい街が誕生!
大阪が誇る繁華街・梅田。梅田は通称「キタ」と呼ばれ、JRや阪急電鉄、阪神電鉄、そして地下鉄3線が入り乱れる、西日本一のビッグ・ターミナルだ。
その中心であるJR大阪駅の北側にはJR貨物の梅田駅(当然のことながら貨物駅)があるが、2013年3月いっぱいで廃駅となった。広大な敷地を持つ梅田貨物駅と周辺の線路は再開発エリアとなり、この一帯は「梅田北ヤード」と呼ばれ、「大阪・最後の一等地」と言われるようになった。
梅田北ヤードには「うめきた」という愛称が付けられ、その東側に新しい街「グランフロント大阪(GRAND FRONT OSAKA)」が2013年4月26日に先行オープンした。
グランフロント大阪はタワーA、タワーB、タワーC、オーナーズタワーという4つのビルから成っており、このうちタワーAの下層階が南館、タワーBおよびCの下層階は北館として繋がっていて、この南館と北館が商業施設となっている。タワーAおよびBの上層階はオフィス、Cの上層階はオフィスおよびホテルで、最も北にあるオーナーズタワーは地上48階の超高層マンションだ。
グランフロント大阪の模型。左(南)からタワーA(下層階は南館)、タワーB、タワーC(BとCの下層階は北館)、オーナーズタワー。タワーAよりさらに左側(南側)にJR大阪駅がある
グランフロント大阪の商業施設を紹介
グランフロント大阪には地下駐車場もあるが、周辺道路は慢性的な渋滞なので電車で行くことをお勧めする。JR大阪駅の北側からは連絡通路があるので、グランフロント大阪へ行くのには非常に便利だ。
南館には、服飾、雑貨、大型書店、飲食店など、百貨店に勝るとも劣らない専門店がズラリと並ぶ。北館にももちろん各種店舗があり、さらに「ナレッジキャピタル(KNOWLEDGE CAPITAL)という「知」をテーマにしたフロアが広がっている。2013年9月1日まで「THE世界一展」というイベントもやっており、興味がある方は行ってみるといい。入場料は大人1,300円だ。
また南館にはパナソニックセンターという、その名のとおりパナソニックのショールームもある。北館6階は「うめきたフロア」と呼ばれ、深夜(早朝?)4時まで空いているので、終電を逃しても安心だ。
異色なのは、この「うめきたフロア」にある「近畿大学水産研究所」だろう。名前からわかるようにナレッジキャピタルにあるのだが、なんと養殖マグロを食べることができるのだ。近大は、不可能と言われたバカでかい回遊魚であるマグロの養殖に成功、そしてグランフロント大阪に養殖マグロを食べさせる店までオープンしたのである。
大阪駅北側からグランフロント大阪の南館を望む。何もなかったこの場所が大阪の新名所となった
オススメはやっぱり……、コレ!
グランフロント大阪は、どの店舗も超満員だ。特に飲食店は平日の午後1時を過ぎても、どの店でも大行列だ。ステーキ、フレンチ、イタリアン、中華、和食となんでも揃っている。
でも、やっぱりお勧めなのは、北館地下1階にある「世界のビール博物館」および「世界のワイン博物館」である。博物館といってももちろんビールやワインを展示しているだけ、というわけではない。実際に飲むことができる。
ビール党の筆者は当然「世界のビール博物館」に直行!平日の午後1時過ぎなのに、こちらでも行列ができていた。これが夕方以降なら、どんな状態になるのだろう。
セットメニューとしては、イギリス、ドイツ、アメリカ、チェコ、ベルギーの各種生ビールに、日替わりプレート盛り合わせで4,500円也。
筆者は昼間からとてもそれだけのビールは呑めず、一応は取材目的だったから(?)、チェコの「シェンコヴニ ペール10」というビールと、ドイツの冷製ソーセージセット(どう見てもハムにしか見えなかったが)を単品で注文した。チェコのビールなんて呑むのは初めてだったけど、サッパリした味だった。
チェコのビール「シェンコヴニ ペール10」と、ドイツの冷製ソーセージセット。どう見てもハムにしか見えない
都会のオアシス、グランフロント大阪
ビールとソーセージ(ハム?)で腹を満たしたあとは、グランフロント大阪を散策。南館と北館の9階にはテラスガーデンがあり、植樹されているのでまさしく都会の中のオアシスだ。しかも、テラスガーデンから眺める大阪の街は絶景である。
また、地上に降りても、南館1階には水の広場が広がっており、さらに北館北側のタワーCとオーナーズタワーの間には池のある庭園がある。まさしく都会人にとっての憩いの場と言える。
南館9階にあるテラスガーデン。自然豊かに植樹されている。地上9階とはとても思えない
タワーCとオーナーズタワーの間にある地上庭園。都会のド真ん中にこんな池を造ったとは……
“水の都”大阪を象徴する、南館西側の1階にある「うめきた広場」
南館9階のテラスガーデンから見た北摂の山々。目の前の線路は、もうすぐ廃止されるJR貨物線。この地はどんな街に生まれ変わるのだろうか
グランフロント大阪はどう発展するのか?
これまでの梅田地区といえば、JR大阪駅より南側を中心に発達してきた。北側は梅田貨物駅があったために不毛の地と言われていたのだ。だが、グランフロント大阪が誕生したために、明らかに人の流れが変わった。
特に近年、JR大阪駅の北側にヨドバシカメラが進出し、2012年にはJR大阪北部に三越伊勢丹が出来て、一気に梅田が活気づいた。さらに老舗の阪急百貨店が店舗を拡大しリニューアルオープンして、梅田の百貨店戦争は激化している。グランフロント大阪が発展すると梅田はどんな貌になるのか、ちょっと想像がつかない。
なにはともあれ、関西の方はもちろん、大阪見物に来られた方も、一度はグランフロント大阪に立ち寄ることをお勧めする。もちろん、デートコースにももってこいだろう。