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損害保険業界の裏事情教えます!【代理店の選び方編】

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2013.09.14

損害保険代理店を15年ほど営んでいる私が思う、代理店ってなんだろう?について語ってみたい。

代理店とは

代理店は、保険会社と委託契約を交わしてその保険会社の代理商として活動しているが、委託を受けているのは専ら「契約締結の代理」である。保険会社は、

商品の開発
商品の販売(契約締結)
保全(住所変更や車両入替、解約など)の事務処理
事故処理

など、様々な業務を行うが、代理店はそのうち、「販売」と「保全の受付」について、「保険会社本体よりお客様に身近な販売組織」として野に放たれている存在だ。

代理店の収入は 基本的に販売した保険に対して保険会社から支払われる代理店手数料(ダイテと呼ぶ)のみであり、保全や事故処理をいくらやっても、そこに報酬は発生しない。契約締結以外の仕事は、下品に言ってしまえば「ただ働き」である。

事故対応

一般の方に誤解があるが、保険代理店は「事故処理屋」でも「事故の際の駆けつけ屋」でもなく、ましてや「示談請負人」でもない。そのような権限も資格も一切ない。

代理店の肝はあくまで顧客の現状や近い将来の予定、お財布事情など諸条件を伺って、最適な保険の内容を提案し、契約までを担当することであり、そのスキルに対して手数料をもらっているのである。

事故があった場合は、今ではどこの保険会社でも24時間対応のフリーダイヤルがあり、そこにお客様が電話して対応してもらうのが基本なのだが、世の中にはフリーダイヤルが嫌い、という人も意外に多く、また、どこの誰か知らない人に電話するのはためらわれる、といった事情で代理店に事故報告をしてくる方も多い。

保険会社の規程でも、その場合の「初動」は代理店の仕事となっている。しかし、あくまで初動であり、事故処理は保険会社本体が行う業務である。

困ったちゃん代理店

このあたりを、特に古株の代理店の中に少数勘違いしている方々がいてややこしいのだ。

彼らがよくやるのは、保険会社の損害サービス担当者に対して、事故報告と同時に「お客への連絡は俺がやる。お前らは直接お客に連絡するな」と釘を刺し、顧客には格好の良いことを言い、保険会社にはダダをこね、間違っても自分の方へ批判の矛先が向かないように行動し続ける。

「顧客には不愉快なことだが状況からいって避けられない」という情報は、これらの代理店が顧客へ流すのを止めてしまう。しかしながら結局顧客にいつか知らせなければならないときが来る。

説明次第で納得頂けると踏めば「今までお知らせしなかった、こうならないように私として強力に圧力をかけ抗議したのだが、力及ばず申し訳ない」などと言う。お客さんは「いやぁそうだったの!よくやってくれた。あんたに任せて間違いは無かったよ」となる。

一方「顧客が許してはくれないだろう」と踏めばサラリと態度を変えて「それについては本社の損害サービスから説明するべきだ」と言い出し、修羅場を逃れる。

手が込んだ代理店は、あっさり解決済みである「顧客にメリットある話」も、顧客への通知をわざと少々遅らせ、「いやあ、手こずったけど なんとかこういう結果にさせました」と自分の手柄にするわけである。はっきり言うが、代理店の力量で解決する事故処理などというものは無いと考えてよい。

「○○代理店は事故のとき来てくれるから頼りにある」という顧客もいらっしゃる。私も出来る限り、行ける場合は駆けつける。しかし、代理店は24時間事故に備えて待機している人たちではない。駆けつけられるかどうかは、はっきり言って行き当たりばったりである。

代理店の中には「いつでも駆けつけます」と言っちゃう人もいるが、正直なところ事故はそうそう起きないのである。たまたま行ければ格好がつくし、行けなくても「実はあなたの事故の直前に他のお客さんが事故を起こして、そちらの処理をしていた、申し訳ない。いつもはこうではないんだが」などと言う。

同じ客がすぐにまた事故をする可能性も少ないので、顧客側も「今回はしょうがなかったんだな」と納得してしまう。もちろん「直前の事故」はフィクションである。

あえて厳しいことを言えば、事故を起こした、あるいは巻き込まれた場合にどうするべきか?は、運転免許を持っている人ならば知っているはずのことであり、事故のときどうしたらいいか「想像も付かない」人は、代理店を選ぶうんぬん以前に車を運転するべきではない。

このように、「示談交渉は任せてくれ」「事故があったら真っ先に駆けつけますよ」系代理店は、胡散臭い。やはり王道の「あなたにジャストフットな補償内容はこうです」とプレゼンすることに力を入れる代理店を選ぶべきだ。

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