挑む前から勝負は決まっています!その秘訣は覚悟の量にあり
勝負の秘訣は下ごしらえ
人生は勝負の連続です。受験戦争、仕事に恋愛、そして結婚……人は他者とのかかわりがなければ生きてはいけません。
しかしそれは裏を返せば生ある限り戦うことを宿命づけられている、と言うこともできます。
しかし、勝負というものは実は始める前から勝敗が決まっているものです。
よくスポーツの試合などが報道される際には勝負所のハイライトが紹介されますが、実際のところ彼らは血のにじむような努力をした上で勝負に臨んでいるわけです。
「根性だ!」とか「普段の力を出せば!」などと精神論などで乗り切れるほど、勝負は甘いものではありません。もちろんこれはビジネスにおいても同じこと。
いかに下準備をするか、ということが運命の分かれ目になってくるわけです。
中華料理から学ぶ勝負の鉄則
世の中に料理は数あれど、中華料理ほど下準備が主な時間をとる料理もそうありません。
勝負と料理、というとまるで料理バトル漫画のようですが、ここでは中華料理をモチーフにして勝負のルールを学んでいきましょう。
そもそも、中華料理の調理に占める時間は本当にわずかなものです。
例えば回鍋肉という料理があります。豚肉とキャベツを炒めて味噌で味付けする……と、これだけの料理のように思われがちではありますが、実際は違います。
回鍋肉は「鍋」に「肉を」「戻す=回」ということからネーミングが取られています。つまり、実は炒める前に肉を茹でるという作業手順が含まれているんですね。
中華料理というと大火力で炒めあげるイメージがありますが、それはあくまで仕上げのようなものです。
それだけではありません。中華の場合、野菜の表面を固める目的で素揚げをするようにする「油通し」という工程があり、こうすることでお店で食べるようなバリっとした触感を作っています。
また、鍋に油を敷く前に一旦油を敷いて馴染ませるという工程も必要不可欠です。
しかし今紹介したような工程に不備があったりすると、それだけで味はガタ落ちしてしまうのです。
油通しを怠ればキャベツはシナシナになり、豚を炒める前に茹でなければ油っぽくなってしまったり……下準備を怠ることはなんのプラスにもなりません。
そしてすべての下ごしらえが終わったら一瞬で炒める。つまり勝負はあくまで一瞬です。。
この場合、美味しい料理を作る=勝負に勝つためには下ごしらえこそが大事であるということがお分かりいただけたかと思います。
配られたカードでいかに勝負をするか
とはいえ、勝負をする際に勝つための材料が余すところなく揃っているという幸運な状態は稀です。
大抵、準備段階で何かのカードは欠けている状態です。それは時間だったり、知識だったり、技術だったりもするでしょう。
となると、手持ちのカードをどうやりくりするか、ということがもっとも重要になってきます。
そこで重要になってくるのがスケジュールです。いつまでに何を行えば勝負に勝つことができるか、それだけを考えていきましょう。
また、すんなりと準備が進むわけでもありません。ですので、「準備をするための課題」をまずはひとつひとつピックアップしてそれぞれの課題をクリアするように動き始めることが大切なことなってきます。
勝負に挑むまでの図式とは
つまり、勝負に挑む前の工程としては、1、やるべきことをリストアップ、2、それぞれの課題に対して現在の自分の持てる力でどこまで対応可能かを精査、3、課題の実行、4、勝負、ということになります。
先程の回鍋肉の例で言えば、買いに行く具材をリストアップし、実際に買いに行き、下ごしらえをするのが1~3のフェイズ、炒めるのが4のフェイズということに置き換えることができます。
このように、勝負とは全工程の中でもほんのわずかな部分しか占めていないものなのです。
いざ勝負!その結果は……
試合でもない限り、レフェリーは存在しません。そして生きる上での勝負の勝敗とは、あくまで自分自身の中で決めるものです。
ですから、試合に負けたけど勝負に勝った!というような、例え負けだとしても得るところが多いような勝負をしていきたいものです。
勝利することが目的ですから、もちろん勝ちを拾っていくことに越したことはありません。「勝って兜の緒を締めよ」ということわざがありますが、しかし、勝とうが負けようが、やはり兜の緒は締めるべきなのです。
料理だって作ったら作りっぱなし、というわけではありませんよね。その後の後片付けも残っていますし、あまり美味しくできなかったら次に生かせるようにすべきなのです。
生き死にに直結するような勝負事は、普通に生きていればまずありえません。ですが、生きている限り勝負は連綿と続くものです。
なによりも大切なこと、それは「飽くなき向上心」であることは言うまでもありません。是非、下準備をしっかりしてここぞという勝負に臨んでいってくださいね。