ステレオグラムって何!?視力回復に効果的なステレオグラムの見かた
視力回復に効果的なものとしてステレオグラムがあります。これは騙し絵のようなもので、絵や写真を立体視することができるというものです。ステレオグラムを使うことで毎日の視力を効果的に回復したり維持していくことができますので、今回は立体視の方法について解説していきます。
ステレオグラムとは?
視力回復に効果的とされるツールはたくさんありますが、その中でも特に目を引くのは「ステレオグラム」と言われる騙し絵や写真のことです。これは騙し絵の場合は、何やらモザイクのようなよくわからない絵になっており、写真の場合は左右に2枚の視点が微妙にズレた絵を並べて見るのが基本となっています。
ステレオグラムの入門としては騙し絵のようになったものが主流となっており、ケータイのアプリや絵本などを買っても、やはり立体視は騙し絵が主流となっています。
しかし、初心者がいきなり立体視を成功させようとした場合は、騙し絵よりも写真の方がわかりやすく、練習がしやすいです。騙し絵であれば、そもそも立体視をした時にその絵から何が浮かび上がってくるのかがわかりません。しかし、写真であれば何が浮かび上がってくるでもなく、その写真自体が立体的に見えてくれば正解とわかりますので始めやすいです。
そして、立体視やステレオグラムは3Dテレビなどと違って眼鏡を必要としたり、専用のモニターで見るなどの必要はなく、誰でも裸眼で楽しむことができます。これから説明をしていきますが、立体視のしかたには大きく分けて2種類存在します。
寄り目で見る交差法
おそらく、初心者がはじめに成功しやすいのは、こちらの交差法の方だと思います。交差法は寄り目にして立体視を作り上げる方法です。まずは、ステレオグラムの写真なり騙し絵をインターネットで検索してみてください。すると写真であれば左右に二枚の写真が、騙し絵であればモザイクのようなものになっています。
そして、それをどのように見たら立体視できるのかが、交差法と平行法では違います。平行法用のステレオグラムであれば、交差法で見てしまうと、飛び出している部分が逆にへこんで見えてしまいます。
交差法で、たとえば左右に並んだステレオグラム用の写真を立体視するとしましょう。交差法では寄り目にして立体視するのですが、イメージとしては左の写真を右目で見て、右の写真を左目で見る感覚です。そんなの無理だと思うかもしれませんが、寄り目にしていくと、結果的にそうなります。そして、左右のそれぞれの目でみた写真が、真ん中で重なる時に立体的に見えます。
基本的に写真で立体視をする場合は、元の写真は左右に二枚ですが、寄り目をしますので実際には3枚に見えます。そして、その真ん中にある写真こそが、左右の目で見た時に重なっている部分で立体的に見えてきます。
それぞれの目で見る平行法
なぜステレオグラムが立体的に見えるのかというと、たとえば写真で見る立体視の場合は左右の写真が同じように見えて微妙に視点がズレています。人間は左右の目でものを見ますが、左右の目が微妙に離れているためそれぞれ微妙に違う向きからものを見ていることになります。これをうまく利用して錯覚を起こしたのがステレオグラムなのです。
先ほどの交差法では寄り目にして視点を交差させることによって立体視をしましたが、今度の平行法では、その名のとおり平行に見ることで立体視を引き起こします。
人間の目は、左右それぞれ同じものを見ようとします。しかし、先ほども説明した通り左右それぞれで視点が微妙にズレていますから、それらを脳が一つの立体映像として認識しようとします。平行法では、左右に配置された写真の右は右目で、左は左目で見ることによって立体視をします。つまり、左右それぞれの目で別々のものを見るのです。これによって脳では左右の視覚情報を一つにまとめようとするので立体視が錯覚として完成するのです。
交差法よりも平行法の方が左右別々にものを見るため難しいですが、その分できた時の感動は大きいです。交差法よりも視界が開けてより自然に立体視ができます。
目と脳でものを見る!?
ステレオグラムや立体視の構造と、平行法や交差法それぞれの見方を説明してきましたが、そもそもこのステレオグラムが視力回復にどのように役に立つのでしょうか?一般の人からしてみれば、普段はしないような変な目の使いかたでものを見る練習をさせられていると感じるかもしれませんが、実は、ものを見る時には目だけではなく脳でもモノを見ているのです。
私たち人間は、視覚から入ってきた情報を脳で処理して映像として認識しています。つまり、脳のものを見る力がとても重要だということで、視力が低下してくるとこの脳がモノを見る力が弱くなっていってしまうのです。立体視をすることで脳のものを見る力や、モノが見えている時の感覚を呼び戻すというのが一番の理由です。
そして、もう一つとしては立体視をすることで効果的にモノを見るために必要な目の筋肉を鍛えることができるのです。交差法は寄り目にしますから、より近くのものを見るのに必要な筋肉を効果的に鍛えます。平行法は目を平行に持っていくのでより遠くを見る時に必要な目の筋肉を鍛えます。一般的には、近視に効果的なのは交差法で、老眼などに効果的なのは平行法だと言われていますが、大人になるにつれて誰でも近くを見る力も衰えていってしまいますから、両方ともバランス良くやっていてこそ効果があります。
ステレオグラムは目の筋トレ
ステレオグラムは目の保養や疲労回復に効果的だと解説する人もいますが、実際は違います。ステレオグラムで普段とは違ったものの見かたをすることで、それぞれモノを見る時に必要な筋肉を効果的にトレーニングしていくことができるのです。そのため、あまり無理をして長時間立体視を続けると、目の疲労回復どころか逆に目が眼精疲労で疲れてしまいます。
とはいえ目の周りには様々な筋肉があり、どのようにモノを見るのかによっても使う筋肉が変わってきます。私たちの現代の生活において、モノを見るのに必要な筋肉を使わずに衰えていってしまうように、たとえば遠くを見る時に使う筋肉を使っている時は、その分近くを見るのに必要な筋肉が緩んで休まっていたりしますから、ある意味これも目の保養や疲労回復に繋がるといえるもの事実ではあります。