弾やミサイルが無くなれば軍艦もただの船、どれだけ持っているの?
史上最大の戦艦であった帝国海軍の大和は、これも世界最大の46センチ主砲を9門装備していました、どれくらいの弾を持っていたのでしょう?沖縄決戦時のデーターがありました。
主砲46センチ主砲弾 1,170発(1門あたり130発)
副砲15.5センチ砲弾 1,620発 (一門あたり270発)
高射砲12.7センチ砲弾 13,500発
機銃弾 150万発
ただ、沖縄決戦は沖縄で座礁させて砲台とするという特攻作戦なので、かなり多い目に積んでいます。他の戦艦でも主砲一門あたり80発から120発くらいということのようです。
現代の軍艦
今の軍艦は大戦中と違って用兵が変わってしまい、いわゆる大艦巨砲主義という概念はなくなりました。主砲は各国とも同じような装備になり、ほとんどが5インチ砲(12.7ミリ)一門というのが定番となっています。
なんか昔に比べ脆弱な感じがしますが、大きく変わっているのが命中率です。例え砲弾は小さくても、レーダーとコンピューターのシステムで撃てばほとんど100%命中します。
海上自衛隊で使われているオート・メラーラ(イタリア)127ミリ砲は砲の下部にマガジンドラムがあって66発の即応弾が自動で給弾され、毎分45発の発射速度を持ちます。
これで大砲とはいえ、船舶から飛行機、ミサイルまで迎撃することがきるといいます。ちなみに自動装てん装置の下部には弾薬庫があって、イージス艦クラスで600発程度の弾を収容しているようです。
今では各国が独自の主砲を開発することはなく、ほとんどヨーロッパのメーカが開発した砲を使っていますので、外国の艦船も同じような砲で収容している弾の数も大差はないものと思います。
ちなみに、アメリカや日本のイージス艦ではミサイル発射装置が90セルあり、用途によって中身が変わりますが、日本では対航空機用ミサイルSAMが74発、対潜水艦用ミサイル魚雷アスロックが16発、対艦船用ミサイルハープーンが4連装のランチャーが2つで8発、対潜水艦用短魚雷が3連装2つで6発、対ミサイル用のCIWS20ミリ機関砲はドラムマガジンに約1,000発装弾されています。
では海面下を活動する潜水艦はどうでしょうか?潜水艦の兵装といったら、魚雷ですが、実際に見るとかなり大きいもので、それに比べ搭載する潜水艦は艦船としてみれば大きいものではありません、したがって思ったより積めないのです。
大戦中は誘導魚雷というのが無かったので、数を撃たないと命中しないこともあってドイツで活躍したUボートなんかはかなり無理して20本近く本数を積んだようです。
しかし今ではホーミング魚雷が当たり前になったので命中率は高くなり、無茶な積み方はしなくなりましたが、船体も大きくなったので、やはり搭載魚雷の数は大きくは変わらないものと思われます。
アメリカ最大の潜水艦オハイオ級でも搭載魚雷は16本、と言われ、日本の海上自衛隊の潜水艦でも発射管が6門と言いますから、12〜18本という本数の魚雷を持っていると思われます。(秘密扱いになっていて公開されていません)
世界的に見ても、潜水艦の搭載魚雷の数は10〜20本の間といったところでしょう。戦争映画を見たときに、艦船が攻撃するたびに「残りの弾薬が心配だろうな・・」なぁんて想像しながらみると楽しさが倍増しますよ。