「人間らしさ」はどこで生まれる?大脳の中の連合野のはたらきを知ろう!
「人間らしさ」はどこから生まれているのでしょうか?それは、大脳の中にある「連合野」という部分。その連合野は3つに分けられます。そんな連合野について知りましょう。
脳の表面を覆っている「大脳新皮質」。ここはより良く生きるための場所です。それを3つに分ける事が出来ます。連合野はとりまとめ屋さん。様々な情報をとりまとめる役割をしています。
1.前頭連合野
前頭連合野は頭の前の上部あたりにあって、思考や計画、判断などを司ります。モチベーションやプランニングもこの前頭連合野で行っており、人の精神面の活動を執り行っています。
実は高度な動物ほど、前頭連合野が発達しています。というのは、この前頭連合野は3つの連合野の中で、最も高度な機能を担っているのです。人間の喜怒哀楽もこの前頭連合野でコントロールをしているので、人間らしさの連合野とも言えます。
2.頭頂連合野
頭頂連合野は、視覚情報を受け取る「視覚野」や、聴覚からもたらされる情報を認識する「聴覚野」などからの情報を取りまとめています。それによって、空間の情報を認識する事が出来たり、体の動きに関する情報を取り入れたりしています。
3.側頭連合野
側頭連合野は、言葉を理解したり、視覚野、聴覚野から取り入れた情報によって、色や音を認識しています。
この様に、大脳は3つの連合野がうまく働いてくれる事で成り立っています。
具体的に理解しよう
では、それぞれどういう時にどの連合野が取りまとめをしてくれているのでしょうか?
例えば、やる気が無かった仕事のやる気が出てきた時は、前頭連合野が働いています。やる気が出てきて仕事をやり始める時に、仕事の計画を立てるのも、前頭連合野がその役割を果たしています。その計画をどおりにやろうと判断する事も、前頭連合野、クリエイティブな思考をするのも前頭連合野です。
仕事中、誰かが話しかけてきました。話の内容は、側頭連合野で理解をしようとします。その時に話しかけてきた人の表情やネクタイの色なども側頭連合野で情報を取りまとめます。
その時の部屋の広さや、手渡しされた資料の質感や重さなどは、前頭連合野で情報を統合しています。
この様に、様々な情報の種類ごとに、どこの連合野で取りまとめているのかが、ちがってきます。更に厳密に言いますと、大脳の皮質には他にも、運動野や体性感覚野、体性感覚連合野や視覚連合野、視覚野、ウッェルにッケ野、聴覚野、聴覚連合野、味覚野、ブローカ野、前頭眼野など、様々な領域があります。