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脳の97パーセントにかかっているスコトーマって一体なに?

人間の脳は3パーセントしか使われていません。残りの97パーセントは省エネ状態になっており、いわゆる盲点となっております。この盲点の事をスコトーマと呼びます。そんな脳の省エネ運転について説明します。

実は脳みそは3パーセントしか使われていないのです。これはどういう事かと言いますと、人間は他の動物に比べて大脳がとても発達をしました。それに比べて消化器系はあまり発達をしていないのです。ですので、100パーセントの機能を使ってしまうと必要なエネルギーが多すぎて餓死してしまうのです。

ですので、あまりエネルギーを使わない様に省エネ化しているのです。そうする事によってどうなるか?97パーセントの省エネしている部分は情報が全く入らない状態になっています。

例えばビジネスのシーンで、営業部のAさんと、設計担当のBさんと、仕入れ担当のCさんがいたとします。この三人がお客様の所へ同行訪問しました。お客様は購買部の方で、いつも営業のAさんと折衝をしております。今回はお客さまへ、いつも関連している部署のメンバーを連れての表敬訪問と、社内のBさんとCさんに営業現場を見せたいという理由での同行でした。

すると、営業担当のAさんは、お客様の購買部門に貼りだされている、生産目標の数字に目が行きます。設計担当のBさんは、お客様の机に置いてある図面が気になります。購買担当のCさんは、同じ購買としてのお客様の対応が気になります。無事にお客様との会話を終え、帰る途中で3人の会話はこんなふうに面白いものとなりました。

Aさん「お客様、これから忙しくなりそうだね。生産目標が来月から急に上がってたよね」

そのAさんの話に対して、Bさんは「そんな事なんで分かったんですか?以前から聞いていたんですか?」

Aさん「え?掲示板に大きく貼ってあったじゃないか。見てなかったの?」

Bさん「すいません。お客様の机の上の図面ばかり見ていました。とても精度を求める会社さんなんですね」

Aさん「え?図面なんてあったっけ?」

こんな風に、同じ空間にいても、AさんとBさんの見ている物は異なるのです。

更にCさんは「お二人ともよく気が付かれましたね。僕は掲示板も図面も全く気付きませんでした。お客さまの電話の横にある、仕入先表しか気が付かなかったです。でも、沢山仕入先さんを抱えておられるんですね」

Aさん、Bさん「え?そんな表あったっけ?」

という具合です。この様に、三者三様の情報を収集しているのです。つまり、それぞれが見ている情報は、脳の3パーセントの部分で見ていて、見えていない所は残りの97パーセントという事です。

もしも全員が100パーセントの情報収集が出来るのであれば、全員同じ物を見ます。しかし省エネによって見えなくしているので、それぞれ見える情報が変わってきているという事なのです。では、情報を取り入れている3パーセントはどんな情報なのでしょうか?

それは、その人が意識している情報であったり、その人にとって重要な情報です。営業のAさんにとっては、売り上げに繋がる情報に意識が向く訳です。お客様の生産目標が分かると、それに必要な仕入れが発生し、自社への見積もり依頼が来て、受注をすれば売り上げに繋がる。営業のAさんにとっては、売り上げに直結する情報なので、3パーセントの範疇に入る訳です。

設計担当のBさんは、自分が設計に携わっているので、客先にある図面に興味があったのです。その図面から学べる事、その図面の精度など、自分のスキルアップに繋がるかも知れない情報が机の上に置いてあった訳です。ですので、自分に必要な情報ですから、3パーセントに入ったのです。

そして、購買担当のCさんからすると、お客様は同じ職種。そっくりそのままお客様の言動が参考になる訳です。購買目線で机を見ると、仕入先の表が置いてある。その数と、自分が抱えている仕入先の数の違いなども、興味深い情報です。

そういう様に、同じ場所で同じ情報に触れていても、脳が受け取る情報は人それぞれなんだと覚えておいて下さい。

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