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日本でカジノが解禁!誘致自治体は10以上!経済効果はあるのか?

日本でカジノ解禁が検討されている。今年3月の国会答弁で前向きに検討する発言が成され、6月にはIR推進法案が提出されたからだ。秋の臨時国会で法案が検討される。アベノミクスが掲げている経済成長もカジノ解禁を一つの選択肢と考えている記事を見かけた。カジノと言えば、ラスベガスやマカオが代表的だ。世界各国のカジノ事情は、どうなっているのだろうか?

カジノは最大の娯楽産業!

ラスベガスの娯楽と言えばカジノ。巨大でテーマパークの様な施設のホテルが乱立し、ホテル内部にカジノがある。サービス産業収入の約四割がカジノ収入だ。ラスベガスでは国際見本市もアーティストのライブも毎夜のごとく行われており、エンターテイメント性は随一だ。

そのラスベガスよりもカジノ収入が多いのがマカオだ。世界一位の年間4兆円以上の収入をあげている。カジノ収入はラスベガスの約9000億円の4倍以上だ。この売上収入を支えているのがギャンブル好きの富裕な中国人達だ。

ラスベガス、マカオ、シンガポールを見ても分かる様に、カジノもギャンブルの場というより大人の遊園地と化している。三本のホテルの上に船が載っている。

ピラミッドのホテル、自由の女神やエッフェル塔のあるホテル、敷地内に運河がありゴンドラを使って優雅に移動するホテル。カジノに行かなくても十分に楽しめる。カジノでお金を使う人達も高級感あふれる非日常空間だから楽しめるのかもしれない。

立候補している都市や自治体は10以上!

カジノが解禁になれば、何処でもカジノが開設されるわけではない。カジノに絡む法整備、治安制度の整備が必要になる。認可されるのは、せいぜい2~3都市と言われている。

東京のお台場、沖縄、静岡の熱海、三重の鳥羽、大阪の堺、石川の珠洲、北海道の札幌、長崎の佐世保、和歌山の白浜、愛知の常滑、千葉、宮崎、宮城、秋田といった自治体が手を挙げている。マカオやシンガポールの経済的な成功を目にすれば経済効果は一目瞭然だからだ。

しかし外貨目的なら国際空港が近くになければ意味がない。日本で名実ともに国際空港と呼べるのは、成田、羽田、中部、関西の4つだけだ。カジノ解禁は外貨獲得が目的だ。国内の貨幣流通が加速されるだけなら日本経済は疲弊してしまう。外貨獲得を如何に実現していくかがポイントになる。海外からの客をどれだけ呼べるかが認可獲得の決め手となるだろう。

ラスベガスの様にエンターテイメントの充実を図る。シンガポールの様にテーマパークを併設する。シンガポールやマカオの様に巨大市場中国客の誘致を図る。三番目の巨大市場を当てにできないなら、一番目、二番目の方法か日本独自のアイデアがなければ、せっかく解禁しても意味がない。

カジノ施設があれば必ず経済効果が得られるかといえば、そうではない。ヨーロッパは施設が古く経営不振のカジノが増えてきている。また隣の韓国はカジノが過剰になり経営不振となっている所も出てきている。カジノ=ギャンブルだけでなく、ハイセンスな社交場の様相も求められる。また目的が外貨である以上、観光客が集まりやすい所がベストなのかもしれない。

先行するフィリピン・カジノ

日本では法案が未だ通っていないが、フィリピンでは国家プロジェクトとして『エンターテインメント・シティ・マニラ』というプロジェクトが進んでいる。

既に、ユニバーサル・スタジオなどの娯楽施設や斬新な空中庭園『サンズ・スカイガーデン』を3年前にオープンさせた上に2016年までに4つの大型カジノリゾートホテルをオープンさせる。

世界最大級の噴水ショー、3000席以上の劇場、砂浜のある巨大プールなど、ショッピングモール以外にも娯楽施設が目白押しだ。マニラとシンガポールは中国の富裕層の外貨で成功した。続くフィリピンの成否は日本カジノの行く末を占っている。

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