人が気を使うメカニズムから考える、相手に気を使わせないためのコツ
異性にしろ、友人にしろ、会社の同僚にしろ、好意を持たれる人の条件には「気をつかわないですむ人」というものがよく言われます。気をつかわないとは、ストレスを感じずリラックスできる状態になれるということです。長い時間一緒にいなければならない人の条件になるのは当然ですね。
どうやったら気をつかわせないですむ?
しかし、人は気をつかってしまうものです。逆に「(自分に対して)気をつかってくれる人」が好意の条件に入ってきたりします。自分は気をつかわず、相手にはそれを強いているのですね。人間とは何てわがままな生き物でしょうか。
それはともかく、気をつかうのは自分の問題としても、相手に気をつかわせないですむというのはいったいどういう状態で実現できるものなのでしょうか。具体的に考えてみましょう。
職場関係では気をつかいまくり!
先に説明したとおり、気をつかわない状態というはその人をリラックスさせるということです。例えば上司が部下に指示等の話をするときには、部下の方は完全に緊張状態にあります。指示を聞き逃すわけにはいきません。全力でメモと理解に努めます。それがビジネスマナーでもあるわけです。
しかし、飲み会ではどうでしょうか。社長が「今日は無礼講でいこう!」と宣言して、その場の全員がリラックスして過ごすか・・・というとそんなことはないですよね。少なくとも一番下っ端は気をつかいまくって、お酌にまわるハメになります。これもある種のビジネスマナーです。
ポイントは「組織」と「見返り」
結局、「ビジネス」の場面だと当たり前のように気をつかうわけですね。ビジネスの場面というのは「組織」と「見返り」がキーワードになります。
組織とは簡単に言えば「上司の命令は絶対」ということです。会社のような組織がうまく機能するには、指揮系統が適切に機能しないとうまくいきません。それを前提としておかないと、例によって人間はわがままな生き物ですから、個人が自由気ままに行動を始めてしまうのです。
しかし、組織は個人の自由を奪うことになります。それでもその「見返り」として給与がもらえるのがわかっているので我慢できるんですね。
「組織」と「見返り」があると気をつかわれる
この「組織」と「見返り」の構図が見え隠れすると、人はその関係に「気をつかう」という意識が働きます。人に気をつかうのは相手との関係を維持しつつ、自分に見返りが来るのを期待しているからです。
それが、気をつかわない関係のヒントです。上下関係だったり、利害関係を感じさせなければ相手は気をつかわずリラックスできるとうことですね。
上下関係・利害関係を避けよう
あなたの意識すべきところはそこです。あなたが上下関係や利害関係を相手に意識させる言動をすると、その時点から相手は気をつかい出すのです。
相手に気をつかわせたくない場面では、「何かあげる(食事をおごる)」とか「年下(年上)だから」というようなフレーズを避けましょう。先輩風を吹かすのはNGです。
特にモノをおごるのは、相手にかなりの負い目を与えます。特に明確な理由がないとき以外は割り勘や、「今度はおごって」という風に二人の間で利害が出ないようにしたいものです。
完璧は必要なし!何とな〜くリラックスできる人になろう
とは言え、完全にそんな話題を避けることはできませんし、相手も完全に気を許すこともないでしょう。最初から100%を目指すことはせず、一言二言コミュニケーションをとったときに「今、リラックスして話せてたな」と感じられる様な関係でも、相手には十分いい印象を与えます。