青森は恐山のイタコ。固定給?歩合制?イタコの給料ハウマッチ
イタコは、青森の下北半島にある「恐山」でしか今は逢うことはできません。なおかつ、以前は毎週末、また連休中などに営業されていたようですが、現在はイタコの皆さんもご高齢のため、普段は青森の市内などに暮らしています。
そして、毎年7月20日~24日の間の「恐山大祭」の期間と、10月上旬の連休中に開催される「恐山秋詣り」の期間のみ、出稼ぎに来ているのです。この期間はイタコ目当ての観光客が大挙して押し寄せるため、3時間から5時間待ちの大行列となるようです。予約制はとっていません。
イタコの口寄せが真実かどうかは、ここでは問題にしません。ずばり、イタコの方々のお給料はどうなっているのか?ここを探ってみたいと思います。
イタコの口寄せ代金は明朗会計です。「10分3,000円」と、看板に明記されています。実際にイタコの口寄せを体験した人たちから聞いてみますと、
「口寄せが終わったあと、直接イタコさんに現金で3,000円を請求され、お渡しした」
「それ以上のものを要求されることはないが、10分いくらというより、一人の霊を呼び出すのに3,000円なので、何人も呼び出してほしい場合はそれだけの料金がかかる」
とのこと。つまり、10分の間に何人も呼び出してもらったり、いっぺんに複数の霊を呼び出してもらうことは不可能のようです。そして、ここで疑問が。領収証はもらえるのでしょうか?
「領収証をくださいと言える雰囲気ではとてもないです。お渡しした現金も、お財布のような入れ物に入れていましたし、レジスターももちろんありません。お釣りが発生したときは、そのお財布から直接お釣りを出していたようです」
との証言から、領収証や伝票などもとくに用意している様子はなさそうです。となると、気になるのは税金問題ですが・・・。
昔は毎週末のように営業されていたようですので、もしかしたらいろいろ申告も大変だったかもしれませんが、今は上記のように期間限定の営業ですし、この期間だけは何人ものイタコさんが活躍されているので、儲けはそんなにないのかもしれませんね。
ただ、この大祭などの開催期間中にイタコはこの場所を「借りている」ので、借り賃や人件費、経費を差し引いたら、純利益は年間でそんなに多くはないかと思われます。
ちなみに、この恐山への入山料は、イタコがいようといまいと年間通じて500円です。イタコ以外にも、三途の川や賽の河原、お土産処などたくさんの見所がありますので、ぜひ一度足を運んでみてください。