「ありがとう」は魔法の言葉。言える子供と言えない大人達
これだけ知っておけば、世の中を円満に渡っていけるという、魔法の言葉があります。それは「ありがとう」と「ごめんなさい」です。
まるで武田鉄矢の説教のような話ですが(注:イメージです)、実際にそうだと思います。
何故、このような話をするのかというと、いかにこの言葉を使えない人が多いことか、と最近よく感じるからです。
こういう人は「ありがとう」が言えなくなる
「ありがとう」子供でも言えそうな言葉ですが、実は大人になればなるほど言えなくなります。特に、中身は成熟しないまま社会的立場だけ上がってしまった人、こういう人はまず言えません。
「自分は偉い」と勘違いしている人が多いからです。本来は責任がある立場にいるかいないかであって、偉いとか偉くないとか、ないはずなんですよ。
でも、中途半端に責任がある立場になってしまうと、他の人間に威厳を見せたくなるのですね。何故か、自分は偉い立場にあると信じたいのです。
偉い人が偉くない人に「ありがとう」と礼を言うのは、「ちょっと違うのではないか?」「やってもらって当たり前だろ?」と勘違いしてしまうのです。
また変なコンプレックスを抱えてしまっている人が出世すると、態度が急変してしまい、部下に「ありがとう」と言えるどころか、やたら威張ってしまい、人望をなくすことはよくあります。
どんな立場であれ、常に謙虚な気持ちを持てればこういうことにはならないのですが、人によってはなかなか難しいのかもしれません。
「ごめんなさい」が言えないのは最近の風潮のせいでもある
もう一つの魔法「ごめんなさい」。こちらは、確かに使いどころが「ありがとう」より難しいですね。
「ごめんなさい」と言ってしまうと、自分の非を相手に認めることにもなってしまうからです。「謝ってしまったら負け」「絶対に謝るな」などと教育されている職場もあるでしょう。
同時に世間のクレーマーは、やたら謝罪を求めてきます。この、先にごめんなさいを言った方が負け、みたいな風潮は、ドラマや漫画の影響が大きく、これらを間に受けて、実社会でもこれらを実践している人は非常に多いですね。(言っておきますが、これは、ヤクザの考え方ですからね)
悪いと思ったら素直に「ごめんなさい」。これで良いんじゃないですかね?私から見ると、そんなどうでもいいところで頑に戦っている大人達は、みっともない以外何者でもありません。
でもそういう人にかぎって自分の子供が「ごめんなさい」と言えなかったら、激しく怒るのです。絶対に謝らない親を見て、子供が素直に「ごめんなさい」と言えるわけはありません。大人は子供の延長でしょう。
また、「ごめんなさい」が言えない大人は、基本的に仕事ができないということも付け加えておきます。仕事が出来る人や、元々の人格者は、そんなくだらないことに捕われてはいないのです。
仕事でも日常でも素直な気持ちを伝えよう
仕事先で変なプライドが邪魔をして、「ありがとう」も「ごめんなさい」も言えなくなった大人達、あなたの職場にもたくさんいると思います。
一番酷いパターンですと、上司には言えるけれど部下には言えないという方もいます。これは人間として終了しているかもしれません。私だったら近寄りません。
このことは、仕事先だけでなく友人や家族にも同じことがいえます。両親に、奥さんに、友人に、誰に対しても、何かをしてもらったら感謝の言葉を伝える。自分が、何か悪いことをしてしまったら、謝罪の言葉を伝える。
そんな5歳の子供が出来ることを、世の中の大人が忘れなければ、世界はもっと住み良くなるはずです。
ただし、これを誰かに求めることは間違っています。他人に謝罪を求めるのはやはり違うのです。ですので、「自分だけでもそうしよう!」多くの人がそう思ってくれるように、なってくれればいいな、と私は思います。