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【童話雑学】アンデルセンとグリム兄弟、イソップは仲が良かった!?

アンデルセンの「人魚姫」や「マッチ売りの少女」
グリム兄弟の「赤ずきん」や「白雪姫」
イソップの「うさぎとかめ」や「北風と太陽」

みなさん子供の頃に聞いたり読んだりした記憶があるのでは?この作者の人達は交流があったのでしょうか?

ハンス・クリスチャン・アンデルセンは19世紀始めにデンマークで生まれて、70歳で亡くなるまでに156話の童話を書いて、高い評価を得ています。

グリム兄弟は18世紀後半にドイツで生まれ、グリム家6人兄弟の内、次男ヤーコプと三男ヴィルムヘルムをいいます。二人は民間伝承に興味を持ち、19世紀半ばすぎに亡くなるまで、210話の伝承を収集、編集出版しました。

ん!?そう、グリム兄弟の方が20歳くらい年上にはなりますが、活躍した時代が重なっているんですね。しかもデンマークとドイツ、そんなに離れているわけではありません。

実は1844年、アンデルセンはドイツのグリム邸を訪れ、兄ヤーコプに面談しているんです。ところが突然の訪問だった上、兄ヤーコプはアンデルセンがどういう人物なのか知らなかったんです。ともに知名度はあっても、自国での事。しかもグリム兄弟は年上で作家というよりは研究者、巨匠といってもよい立場。

一方、アンデルセンは良心的な作家で、繊細で気弱な性格でも知られている人。気まずい思いをしたんでしょうね、短時間で去ってしまうという残念な事に・・・。

交流といってもこの程度かと思いきや、意外な展開がありました。数週間経って、今度は兄ヤーコプがデンマーク、コペンハーゲンにあるアンデルセンの家を訪ねて来て、アンデルセンを驚かせます。

実は弟ヴィルムヘルムがアンデルセンの事を知っており、兄にアンデルセンがどういう人物か説明したとの事。そして「弟が会いたがっている事、自分も今ではあなたがどういう人物か知っている・・・」と語ったそうです。以降、アンデルセンとグリム兄弟は何回も交流する仲だったようです。

では、イソップは?残念ながら交流したくてもできないんです。アンデルセンやグリム兄弟は19世紀を中心に活躍していたのです。ではイソップは?

何と!紀元前6世紀の人なんです。古代ギリシャ、サモスの市民イアドモンの奴隷、アイソーポスがその人であったそうで、主人を退屈させないため、処世術や道徳を語ったものと言われています。確かに、イソップ寓話は動物が擬人化されているものが多いですが、とても教育的ですね。

実在したのは確かとされ、語りがうまく主人を感心させたので、寓話の語り手として奴隷を解放されるのですが、それを妬まれ殺されてしまったそうです。

でも、創作に励んだアンデルセンも、諸国から民話や昔話を集めたグリム兄弟も、子供の頃親からいろいろな物語を聞いた童話が興味を持つ原点になった。その中にイソップ寓話もあったはずと・・・。交流は無くてもつながりはあったと思いたいところですね。

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