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日本人はなぜオリンピックが好きなのかを徹底解明!

日本人がオリンピックを好きな訳

日本人って、オリンピックが好きですよね。ええと、2020年のオリンピック開催地争いでは、自国開催を支持する支持率が、候補の3都市(マドリッド、イスタンブール、東京)の中で、一番低かったとかいうことですけど、「まあ、別に自国開催ってことにはこだわらないですけど、でも、オリンピック自体は好き!」っていうヒトは案外多いんじゃないですか?

だって、あのロンドンオリンピックの後の銀座パレードの熱狂ぶりったらなかったもの。日本人があんなに大挙して手放しに大喜びする姿、ひさしぶりに見ましたもの。商業主義とか、金権主義とか、政治利用とか、まあ、いろいろ言われていますけど、いやあ、オリンピックってやっぱりいいもんですねえ。

東京オリンピックの幸せな記憶

日本でのオリンピックの開催は、夏季、冬季、合わせると、全部で3回ありましたけど、なんと言っても、断然記憶に残っているのは、1964年の東京オリンピックですよ。今からも50年近くが経っているんですねえ。だから、もう当時のことをリアルタイムで知らないヒトの方が圧倒的に多いんでしょうねえ。

で、知らないヒトには申し訳ありませんが、あのオリンピックの記憶がないヒトは、本当にお気の毒です。と言ってしまいましょう。それほど、あの1964年の東京オリンピックっていうのは、日本の、日本人の最高に幸せを感じた瞬間だったんですよ。

10月10日は「体育の日」

東京オリンピックって、たとえれば、どんな感じだったんですか?と知らないヒトに聞かれても、あの興奮は空前絶後のことだったから、他にたとえようがないんです。あんなに日本国民全体が、大人も子供も夢中になった行事は後にも先にもなかったかもしれません。

1964年10月10日。日本は敗戦から19年。はっきり言って、戦犯国として肩身の狭い思いをし、貧乏に耐え、世界から冷たい目で見られ続けても我慢して国づくりに励み、その苦労がやっと報われた瞬間、とでも言ったらいいんでしょうか?

10月10日の秋晴れの日の開会式。皆、それを見たくて、当時はまだ高価だったテレビを購入したのです。このオリンピックを機に一気にテレビの台数が増えたなんて、今の時代では信じられない話でしょうねえ。

そう言えば、10月10日という日は、長らく「体育の日」として国民の祝日でした。これも「東京オリンピック」が開催された日だから。いくら皆が熱狂したからっていって、国民の休日に指定してしまうなんて、よっぽど皆うれしかったんですねえ。

学校とか地域の運動会とか、選手入場とか選手宣誓とかやるようになったのもオリンピックの影響。東京オリンピック、やっぱすごかったんだなあ。

皆が感動して泣いた閉会式

この東京オリンピック、そんなだから、スター選手もいっぱい出ましたね。

女子体操のエロい熟女キャラ・ベラ=チャスラフスカ。
重量挙げの三宅兄弟。
裸足の英雄、マラソンのアベベ。
アメリカの天才スイマー、ドン=ショランダー。

あ、あと、女子バレーボールの東洋の魔女と鬼のしごきの大松監督。それから柔道、オランダの巨人アントン=ヘーシンクなどなど。

たった5歳かそこらの時に見た選手たちのこと未だに覚えているんだから、よっぽど印象が深かったんでしょうねえ。それだけオリンピックってすごかったんです。

さらに最も印象に残っているのは、あの、選手たちがバラバラにふざけながら入場してきた閉会式。それまで戦時教育の名残もあって、超真面目で、体育の時間なんか軍事教練みたいだった日本人に、この光景は強烈なカルチャーショックでした。

ああ、そっかあ、世界のヒトって、こんなふうにラテン乗りなんだ!別に整列して行進なんかしなくてもいいんだ!わあ、平和っていいなあ!みたいな。

そんなこんな強烈な、至福の記憶が残っているから、日本人にとってオリンピックは特別!ということなんですね。でも個人的に言うと、僕は「別に2020年のオリンピックは東京じゃなくてもいい」派なんです。だって、1964年の東京オリンピックがあまりにも至福だったから。

時代背景も、日本人の気質も、何もかもあの時とは違うから、今度オリンピックをやったとしてもあんなふうにはならないだろうなあ、と思えるから。あれはあれで、二度と帰ってこない、日本の青春の思い出みたいなもの。それでいいんじゃないですかね。