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値下げスパイラルから脱出しよう!価格競争から逆走するメリットとは

貴方の会社が作っている商品、もしくは貴方が小売店の商品の値段を変えることが出来る立場にいるのであれば、不景気による際限のない価格競争から脱出する方法が一つあるのです。

景気が悪い時というのは物が売れないため、企業の収益が減っていきます。企業の収益が減っていくと、そこで働いている社員の皆さんの給与も同じように減っていきます。

人々の収入が減ることで、これまでのように買い物が出来なくなるため、それに合わせて企業各社は商品の値下げを行ないます。

つまり、どんどん商品の安さというものに注目されてしまうようになるのです。しかし商品の値段を下げていくと言っても限界はありますし、値下げばかり行っていては企業もそこで働いている貴方も収入アップは望めないのです。

商品の種類にはよりますが、この売りてからする不毛な値下げスパイラルから脱出するには、商品の価格を上げていくしかありません。

上手に値上げをして値下げしなくても良いようになる考え方をご紹介いたします。

商品の価値は大部分が値段で決まる

商品の価値はどんなところにあると思いますか? 見た目のデザイン、機能性、価格といったところではないでしょうか。そのどれが欠けても商品は売れることはない訳ですが、この中で唯一商品を作った後でも自由に変えることが出来るものがあります。

それが、商品の値段です。これらの商品価値というのは、値段を動かすことで大部分が決まるようになっています。

例えばですが、全く同じラベルを剥いだワインを二本用意したと考えてみましょう。お店にやってきたお客さんに試飲をしてもらうとします。一本は「新しく入荷する一本1000円のワインなんですがお味はいかがですか?」と聞くとどういう答えが返ってくるでしょうか。

恐らくですが、普通に美味しいだとかここがちょっと気に食わないだとかの一般的な答えが返ってくるでしょう。では、残りのもう一本を出して「当店秘蔵のワインです。一本3000万するのですが、是非お客様に味の感想を頂きたいと思いまして」とやってみたらどうなるでしょう。

全く同じ味のワインを飲み比べてもらったにも関わらず、お客さんは一本目のワインとは全く違う感想を言う筈です。

例え自分の味覚では同じ味だと思っていても、1000円と3000万円という価格の違いによって、商品の価値の受け取り方が全く違っているからです。

これは少々極端な話ではありますが、こうしたことは世界中で日常的に行われていることです。同じような商品なのに一方は高く一方は安い。我々は安いもので良いものが売れる、という先入観や固定観念に支配されてしまっているのです。

そして、値段というのはその商品の格を示すものでもあるのです。誰もが知っているような、少なくとも一本数十万円は下らない高級ブランド時計が、店先で5000円で売られていたら貴方はどう思われますか?

恐らくその腕時計を偽物だと思ってしまうでしょう。本当にその高級ブランドの腕時計だとしても、自分の中でそのブランドに対して持っているイメージや知識と現実の価格の格が合っていないため、そう思ってしまうのです。

おかしな話ですが、高級品と目される商品に関してのみ、値下げというのは時に売上を伸ばすためには逆効果になってしまうものなのです。

良いものは高く売って良い

そこで、現在値下げスパイラルに苦しんでいる、売上が不調で悩んでいるということであれば、思い切って値段を上げてみましょう。消費者というのはそれぞれ自分が培ってきた価値観や相場情報に則って商品を買うかどうか決めています。

商品が売れないということは、価格が商品に見合っていないということなのです。良い商品でも安すぎれば怪しがられて売れ行きは伸び悩みます。逆に高すぎれば売れないのですが、値段の高さというのはある程度その商品自体の格も上げてくれる効果を持つので、みだりに値下げすべきではないのです。

むしろもっと値段を上げてみる方が効果的です。良い商品であれば高く売った方が利益率も良くなりますし、何より消費者側としても「高いけれどその分良いものを買った」という満足感も手に入れてくれるようになります。

安いものはそれなりの値段で構いません。値引きをしても構いません。しかし、良いもの、自信のあるもの、社会的に評価されるであろうものというのは、むしろ値上げをして売るべきなのです。

ビジネスというのはただお金を出してその結果を受け取るものではありません。そこにはお金を出す側の満足感など、様々なものが渦巻いているのです。値下げを続けていっても会社にもお店にも先はありません。

それならば思い切って値段を上げる、もしくは適切なものにしてみる方が重要なのです。消費が冷え込んでいるとはいえ、人々は良いものに対してお金を惜しみません。

ご自身が扱っている商品を信じて、値上げてしてみてはいかがでしょうか。

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