成功という言葉に注意:成功の使い方によって分からなくなるものとは?
「もっと成功したい!」そう思う人は多いかもしれませんが、成功という言葉を曖昧に感じたことはありませんか?お金の成功、健康の成功、人間関係の成功、人生の成功、そうやって分けて考えるとだんだんと分かりやすくなってきますが、ただ漠然と成功と聞いただけだとあまりイメージが湧かないかもしれません。
また、お金の成功といえばお金を沢山稼ぐことと思ってしまうと、実際にお金を沢山持っていても幸せを感じていない人もいて、それは成功といえるでしょうか。
成功という言葉の使われ方
とかく成功というと、お金や物の量を増やすこと、仲の良い友達を増やすこと、もっと健康になることなど、増やすことに意識が向きがちです。もちろん増やすことは大切で、減ることに意識が行くとそれだけ感情に振り回されることになりますが、増やすことに意識が行き過ぎても感情に振り回されるようです。
お金を増やすことも成功ですが、増やした後どうするのか、増やしたら自分や周りがどうなるのか、自分の気持ちはどんな変化が起こるのかを知っておきたいものです。じゃないと、お金が増えることで逆に不安が出てきたり、周りの目を気にするようになったり、精神的な成功も考えることが大切です。
ですが、お金を増やす情報やノウハウに多いのは、お金を増やすことにばかり意識が向きがちで、それでも必ず成功するわけではないのに、さらにお金が増えたとしても精神的な成功が必ずしも得られるとは限りません。
また、人間関係でも仲がいい人が増えたと思ったら、それは自分に合いそうな人ばかり増えただけで、それ以外のタイプの人とは付き合いたくなくなるかもしれません。もちろんお互いにサポート出来る仲間やメンターは大切ですが、自分の中に合わない人がいるパターンがあれば、合うと思っている人でも合わない人に見えてくることがあります。
それは、表面的な成功ではなく内面を見つめていかないと、たとえ実績やキャリアなどが凄い人たちばかりが知り合いになっても、他の人は認められなくなるかもしれません。
自分らしいからしくないか
こうして見ていくと、必ずしも何かが増えれば成功というわけではなく、それを気持ちで納得、満足、幸せ、心の平安などを感じて本当の成功といえるかもしれません。そういう意味で成功という言葉が悪いわけではなく、使われ方によって勘違いしたり、見るところが違うことによって自分らしくない方向に進むことがあるということです。
たとえば、利益が伸びて成功している企業を経営している人が、それは自分らしくないということで全て手放し、森林の中で自給自足する生活をし始めた人がいます。そんなもったいないと思っても、それをしている本人の気持ちが満たされず、森林の中にいることで心の平安や幸せを感じるなら、どちらがいいでしょうか。
ということから考えると、成功失敗ということより、自分らしいからしくないかで見れば、上限や方向性が分かってくるのではないでしょうか。成功失敗で見ると、お金がいくらあってもより成功している人を見れば自分ももっと頑張らないといけないのかと疲れてしまうかもしれません。
ですが、それで自分らしいと感じて心から満足して幸せを感じて、日々夢中になれることがあればそれでいいかもしれません。それは年収100万円の人もいれば1000万円、1億円と自分にしっくりくる金額は人それぞれ違いますが、自給自足で年間10万円も使わない人もいます。
それでも自分らしいと感じることが出来るのは、成功失敗というのは他人の軸で考えると上限がないし自分らしさとは必ずしもマッチしていないので、自分らしいからしくないかで考えると、たとえ自分より年収が高い人を見ても悔しさとかは出てこないかもしれません。
自分軸で生きる人生
成功の言葉を使って人生の方向性が分からなくなる人は、自分らしいという軸がなく、他人から見た成功失敗で物事を判断しているかもしれません。ですが、他人軸で自分の人生を見ていると必ずしも幸せを感じるとは限らず、もし幸せと感じることでも他人から認められて感じる無価値感を満たせた喜び、安心感かもしれません。
ですが、それは他人の状態によって自分の状態も振り回されることになり、本当の自分らしさとは似ているようで違うかもしれません。また、自分らしいと思う人生でも先に進まない言い訳として使うことも出来て、その判断基準の1つは毎日静かにワクワクして夢中になって取り組めることがあり、それを周りの人と分かち合っているかどうかです。
金銭的に生活するのに困らず、仕事もほとんどしなくてもいい状態の人などに起こりやすいことで、先に進むともっと夢中になれる人生があるのに、今のなんとなく居心地がいいところから抜け出したくないという状態です。どの人生を選ぶのも自分次第ですが、自分らしい人生があると考えると、新しい道が見えてくるかもしれません。