自分の理想を自分に押しつけて自分で作った苦しい状況を抜け出すには?
「もっとかっこよくなりたい」「もっと可愛くなりたい」「もっとお金持ちになりたい」・・・そんな願いを沢山持っている人もいればあまり持っていない人もいるでしょう。
目標達成を教えている人は、自分の欲しいものを沢山書き出して下さいと言うことがあり、それを自分の欠けているものを満たすように書く人がいます。そして、その自分への理想と叶えられない自分へのギャップの大きさに自信を無くしてしまう人もいます。
そうなるとどうなるの?
たとえば「もっとかっこよくなりたい」という理想があったとして、それ自体は良い悪いはありません。ですが、なぜかっこよくなりたいのか、かっこよくなることでモテて自分には価値があると思いたいのか、それともかっこよくなることでより自分らしさを追求したいのか。
同じような動機に聞こえるかもしれませんが、自分には価値があると思いたいということはかっこよくない自分は価値が無いと思いこんでいるかもしれません。すると、その理想とのギャップがいつまでも埋まらないと自分には価値が無い状態に焦りや不安、落ち込みを感じ自信を無くすことがあります。
それは、走っても走ってもゴールに辿り着かない競争のようなもので、かっこいいと思える自分になっても他にかっこいい人がいたらその人よりかっこよくなるためにまた頑張ろうとします。
いつまでも無価値感を満たすために行動し続けないといけないので、それが周りの人からすればイタい人に見えたり、そんなに頑張らなくてもかっこいいと認められても自分で認められないこともあるでしょう。
ですが、自分らしさを追求するためにかっこよくなりたいという人は、その人独自の世界観や生き方を表すインテリアやファッションをプラスすることで、より自分らしさを表現したい人かもしれません。
そこには他の人と比べることがなく、人に何を言われても自分らしさを追求するという好奇心や自信が最初からある状態ではないでしょうか。何かを得ることで自信を得る人、最初から自信がありその自分を表現するために自信が揺るがない人、その違いが人生の違いを生むようです。
自分を苦しめる理想とは?
「こうなりたい!」という目標や理想を掲げるのは素敵なことですが、なぜそれを達成したいのかが明確じゃないと実現しづらいですし、そもそも実現する必要のないことかもしれません。
たとえば、自分は芸術の才能があるのにお金にならないからといってお金になることでお金持ちになろうとしたとします。それをシステム化して自動で利益を生むビジネスにするならいいでしょうが、それまでに自分の本当にやりたい芸術に使える時間がなくなってしまったらどうでしょうか。
もちろん分野によってはすぐにお金にならないものもありますが、自分らしさを忘れてやりたくないことでお金や物の量を増やしたとしても、そこに心の幸せはないかもしれません。そうなることで欠けているところを満たしたいと思うより、そうなることでより自分らしさを表現出来る、自分らしい人生になると思うものは何でしょうか。
そのためには最初に自分の欠けていると思いこんでいるところを見つめ、自分を認めて愛することがスタートで、欠けているところを埋める理想を立てても自分らしさは分からないかもしれません。
自分にはこういう才能があり、こういう特質があり、こういうことをやりたいということを最初に見つけると、外側の量を増やして充実させるより自分の心を充実させることに目を向けることが出来ると思います。
自分にも本当はあるかもしれない
人間である以上、自分のダメなところ、それは他人と比べて出来ないところや否定されるところなど色々見えるかもしれません。ですが、本当に自分には認められるところや好きなところ、感謝出来るところは1つもないのでしょうか。
それは気付いていないだけで探し始めると色々と見つかるかもしれません、自分は意外に仕事が出来る方じゃないか、意外に慕われるタイプじゃないか、意外に楽しいことがあるほうじゃないか。
自分が今どういう状態にいるのかの判断になるのは他人との健康的な比較で、競争心や無価値感を満たすための比較ではなく、純粋に今自分がどういう状態かを知る比較で分かります。
もしそうした健康的な比較をせずに自分には欠けているものがあると感じているなら、もっと色々と比較することが出来れば自分にもあるところに目が行くかもしれません。
自分の中に眠っている才能があることに気付き、認めて、追求していくとそれを開花させることで自分らしさを発揮出来るようになると思います。自分で理想を自分に押しつけて苦しくなったなら、自分でそれを解消することも出来るでしょう。