ペットから学ぶ人生哲学とは?ペットが人生に与える影響の大きさ
ペットを見ていると、癒されることはもちろん、行動を見ているとあることに気がつきます。それは、人間の赤ちゃんと同じようにとりあえず行動してみるということです。
とりあえず行動して、失敗したら、たとえ痛い目にあったとしても違う行動をやり始めます。当たり前のことに感じるかもしれませんが、大人になるにつれて忘れがちな大切なことを教えてくれています。
思い切って行動する勇気
子供のころは右も左も分からないから、とりあえず行動してみて痛いことがあれば大泣きし、もうそんなことは味わいたくないので、それはしないと学びます。大人はその考えの集合体といえ、正しいことといけないことの分別がすぐにつきます。
そういう面から見たら成長し、優秀だといえるかもしれませんが、それが当たり前になると、今度はそこから抜け出せなくなります。つまり、自分が経験したことがないことでも精神的や肉体的に「痛い目にあいそう」と思ったら、それ以上先に進まなくなるということです。
安定志向は大切と感じられますが、安定を意識しすぎると退屈という感情から抜け出せなくなり、行き過ぎるとウツのような状態になります。人生に対して楽しさを感じられなくなるからです。
ですが、人間は安定と不安定のバランスを取ることで充実を感じます。今までの人生を振り返ってみると、全部自分が出来て、さらに当たり前で成長もなく毎日が同じことの繰り返しだったことには楽しさは感じられたでしょうか。
ペットは、常に好奇心を持って未知に飛び込んでいきます。未知に飛び込んでいくのは人間にとっては勇気と好奇心が必要です。それを教えてくれます。
出来事から学ぶ姿勢
ペットによっては出来事から学ばず同じ事を繰り返すペットもいますが、大抵は痛い目にあったら次はそうならないように行動を修正するでしょう。これは、大人になるにつれ、これまでの経験からフィードバックし、新しく体験することでも自分なりに修正しようとします。
やはりそれが早い人間は優秀と捉えられ、尊敬を受けたりしますが、ペットにも同じことがいえるでしょう。たとえば、全く言うことを聞かなかった犬がお座りや伏せ、お手などを覚えたら「嬉しい」「凄い」などの気持ちが出てくるのではないでしょうか。
人間には無数の選択肢があるので、出来事から学ぶ方向を間違えると私利私欲の行動でその状況を解決しようとすることもあるので、ペットから誠実さや純粋さを学べることが出来るでしょう。
「今」を生きている
人間には、過去や未来を思い出すことで時間を過ごすことが出来ますが、動物は今を生きることがほとんどです。常に食べる、動く、寝るなど、黙ってボーっと過去や未来を考えている動物は多くありません。
もちろん人間がそればかりだと、未来なりたい自分などをイメージ出来ないので、考える時間をとることは大切ですが、過去に浸りすぎて行動出来なくなったり未来に意識が行き過ぎて今を犠牲にすることは、あまり良いこととはいえません。
過去に浸りすぎると過ぎ去った出来事の悲しい感情から抜け出すことが出来なくなり、さらに過去は再度経験することが出来ないので、いったん深くはまると抜け出すのが厄介です。
また、未来に集中しすぎると達成したい現実のために今楽しめることを無視し続ける傾向も出てくるので、そこもバランスを大切にしないと達成したとしても楽しい感情を感じることが出来なくなります。
また、過去は変えることが出来ないといわれますが、過去の認識は変えることが出来ます。それは、未来の出来事によって「過去にあった経験はこの未来のために経験したものだった」というように、自分で自由に認識を変えることが出来ます。
それは、感情から逃げるために行うのではなく本当にその未来のために体験しておくべきだから起こったなどと自分の深い部分で納得できれば、過去の認識を変えることが出来ます。
ペットは癒される存在ですが、ちょっと距離を置いてみてみると、こういった学べることが沢山あります。見た目は可愛いですが、人間から見るとエグいことも普通にこなしてしまうというところからも学べることがあるかもしれません。
同じ生物として考えると、行動を予測してその体験をフィードバックして次に生かす、でも、行動の中で息絶えることもあるというのは、今の豊かな生活からは考えずらいですが、昔の先祖はそのように生きていました。動物の中には毎日不安定な生活の中でも自分の持てる力を発揮して生き延びているという活力からも学べることがありそうです。