油からこだわる!失敗知らずの絶品パラパラチャーハンの作り方
チャーハンは触感が命!
チャーハンの美味しさのキモはいかに油とご飯を馴染ませ、パラパラに仕上げるかにかかっています。チャーハンほど男女でこだわりが違うものも珍しく、どういうわけか男性は異常なまでに触感にこだわり、女性はそこまでこだわらない、といったケースが多々見受けられます。
だからこそ、お母さんの作るチャーハンはどちらかというと「焼き飯」で、良い悪いの問題ではなく別のメニューと考えるべきです。こだわらない人には手抜き料理、こだわると際限がなくなり下手をすると彼女の作ったチャーハンに文句を言ってそのまま喧嘩別れにまで発展する魔性の食べ物……それがチャーハンなのです。
せっかくこだわるならば油から!
つまり、チャーハンは男のロマンのひとつです。本当に美味しいチャーハンを食べ、触感に魅入られてしまった方ならばもう油から自作するより他ありません。そして、こだわるのならば徹底的にこだわり抜ける懐の深さもチャーハンの魅力です。
油を自作といってもナタネ油を花から育てる、といった無理難題ではなく、あくまで香味油の話ですのでご安心ください。チャーハンに限らず、中華料理とは「火」と「油」の料理であって、油の美味さがあってはじめて美味しくなるジャンルの食事なのです。
用意するのはサラダ油とゴマ油、そしてネギ、タマネギ、ニンニク、ショウガです。サラダ油、ゴマ油を均等にフライパンに流し、ざっくりと切った各材料を素揚げする要領で投入します。油の温度は菜箸を入れて泡がでるくらいで保ちましょう。材料が小麦色になったら火から下ろし、油を漉して完成です。
素揚げした各材料はクッキングシートで油を切っておくことがおすすめです。軽く塩を振ればおつまみにもなりますし、この後に完成するチャーハンのトッピングにしても美味です。こうして作った油は冷蔵庫に入れておけば二週間ほどは持ちますので、ある程度たっぷり作っておくのがおすすめです。
炒める前から勝負は始まっている!
中華料理は「準備が九割、調理が一割」と言われるほど調理時間そのものは短く、準備に時間がかかるものです。油から作ることをはじめ、下準備を入念に行うことでより美味しいチャーハンに仕上がる、というわけです。
具材はなんでもかまいませんが、ここはシンプルに卵とご飯のみのレシピをご紹介します。用意するのはお米と卵だけになりますが、ちょっとしたコツを使うことで仕上がりが全く違ってくるので是非使ってみてください。
まず、硬めに炊いたご飯をボウルに開け、よく溶いた卵をそっとかけます。アツアツのご飯にかけると卵がダマになってしまうため、少し冷ましたものがベターです。いわゆる「最初から混ぜておく」という賛否両論ある方法ですが、実はここに大きな落とし穴があります。それは、卵液は決して「かけすぎてはいけない」ということです。
目安としてはボウルの端に混ぜ合わせたご飯を寄せ、卵液が垂れない状態です。卵液が垂れる状態だと上手く炒めることができず、べちゃべちゃのチャーハンになってしまうわけです。これが「最初から混ぜておくとべちゃべちゃになる」「いいやパラパラになる」という論争の真実というわけです。
このように卵をかけた場合、だいたい半分くらいは残ると思いますが、後で使うのでとっておきましょう。ちなみに大量に作ろうとせず、作るのは一人前にしておくのもコツのひとつです。大量に炒めた場合、家庭のコンロでは火力が足りず、やはり上手く仕上がりにくいからです。
味付けも炒める前にしちゃいましょう
このように混ぜ合わせたご飯に、炒める前に味付けをするというのもポイントです。炒めている最中に味見をしながらだとどうしても調理手順が前後し、炒めすぎてパラパラではなくボソボソになってしまうことがあるからです。
味付けは塩、胡椒、醤油少々、そして顆粒の鶏がらスープの素がおすすめ。味見をしてちょっと濃いくらいが仕上がったときにちょうどよい味付けになります。熱した状態では味が薄く感じるためですね。ここまで整ったら後は一瞬です。フライパンを火にかけましょう!
調理は2、3分を目安に!手早く仕上げましょう
フライパンを強火で空焚きし、煙が立ってきたら香味油をいつもよりやや多めに入れ、そこに余った卵液を入れます。すぐにブクブクと泡が立つので、すかさず卵ご飯を投入しましょう。煽るように炒めたい気持ちはあるでしょうが、ここは温度が下がってしまうのでぐっと我慢です。
お玉の背を使って押しつぶすようにご飯を混ぜ合わせます。ある程度混ざってきたらフライパンを火から離さないようにして揺すりつつ、さらにお玉で撹拌して器に盛り、トッピングに素揚げしたネギ等を乗せて完成です。こうして仕上がったパラパラのチャーハンはお店のものにも負けず劣らずの絶品!是非試してみてくださいね!