すぐにわかる麻雀得点計算。基礎さえ覚えれば簡単!~前篇
麻雀ゲームやネット麻雀の普及により、最近の麻雀人気はなかなかのものです。しかし、コンピューターが勝手に点数計算をしてくれるので、自分で点数計算ができない雀士が増えているようです。「だって、点数計算なんて複雑で面倒くさいし、コンピューターが計算してくれるから覚える必要はないじゃん」と言うかも知れません。
でも、例えばオーラスで5200点アガればトップを取れるのに、無理に満貫を狙いに行ってみすみすアガリを逃したり、逆に3900点しかなかったりして、トップを取れないということもあるでしょう。
そう考えると、点数計算はやはり必要なのです。複雑そうに見えますが、実際には足し算と掛け算を組み合わせているだけです。基礎さえ覚えれば、あとは簡単です。
※牌形の説明時、漢数字はワンズ、丸数字はピンズ、算用数字はソーズを表します。例えば一は一萬、④は4ピン、8は8ソー。
第一段階・符計算
まずは足し算により符計算をします。これによって基本点を算出するわけです。
☆基礎となる符
●副底……20符 全てのアガリに付く、言わば基本給のようなものです。
●門前加符……10符 門前ロンアガリの時に付くボーナス点のようなものです。門前とはポン、チー、明槓をせずに聴牌することです。門前ツモの場合は1飜役となるため、門前加符は付きません。
☆組み合わせによる符
麻雀は4面子1雀頭でアガリとなります。4面子は順子や刻子あるいは槓子、雀頭は対子となります。その内容で符が違います。
●順子……0符 ⑥⑦⑧とか一二三などの、トランプでいうシークエンスのこと。
●明刻(中張牌)……2符 ②②②とか777とか、2~8の牌をポン(ロン)したもの。
●暗刻(中張牌)……4符 上記をポン(ロン)せずに、自分でツモって来たもの。
●明刻(ヤオチュー牌)……4符 ⑨⑨⑨とか東東東とか、一九字牌をポン(ロン)したもの。
●暗刻(ヤオチュー牌)……8符 上記をポン(ロン)せずに、自分でツモって来たもの。
●明槓(中張牌)……8符 ⑤⑤⑤⑤など、中張牌を晒してカン(明槓)したもの。
●暗槓(中張牌)……16符 上記を晒さずにカン(暗槓)したもの。
●明槓(ヤオチュー牌)……16符 發發發發など、一九字牌を晒してカン(明槓)したもの。
●暗槓(ヤオチュー牌)……32符 上記を晒さずにカン(暗槓)したもの。
●対子(数牌)……0符 ⑨⑨や66など、数牌を雀頭にしたもの。
●対子(客風牌)……0符 西西(西家以外)など、オタ風を雀頭にしたもの。
●対子(役牌)……2符 白白や北北(北家の場合)など、役牌を雀頭にしたもの。
●対子(連風牌)……4符 東東(東場の親)や南南(南場の南家)など、連風牌を雀頭にしたもの。
☆聴牌形による符
聴牌形にも符が付きます。聴牌形は以下の5種類しかありません。なお、他にも多面待ちがありますが、これは5種類の複合技であり、必ず以下の5種類となります。
●両面待ち……0符 ②③(アガリ牌は①か④)、56(アガリ牌は4か7)など。
●シャンポン待ち……0符 中中22(アガリ牌は中か2)など。
●カンチャン待ち……2符 ①③(アガリ牌は②)、五七(アガリ牌は六)など。
●ペンチャン待ち……2符 ①②(アガリ牌は③)、89(アガリ牌は7)など。
●単騎待ち……2符 南(アガリ牌は南)、⑤(アガリ牌は⑤)など。
☆アガリ方による符
アガリ方とはロンアガリかツモアガリか、ということですが、最初に挙げた門前加符とは別物と考えてください。門前加符はあくまでもボーナス点です。ここでは門前か否かは関係ありません。
●ロンアガリ……0符
●ツモアガリ……2符
ただし特例として、ピンフとリンシャンカイホーの時はツモの2符は付きません(ツモの2符が付くルールもあります)。
計算例
東場三局西家 ドラ西
①②③ 666 中中中(ポン) 西西 五七 (ロンアガリ)六
上記の牌形をご覧ください。このアガリを例にして符計算をしてみましょう。
まずは基本符である副底の20符が付きます。ロンアガリですが中をポンしているので門前加符は付きません。
①②③は順子なので0符です。666は中張牌の暗刻なので4符付きます。中をポンしているのでヤオチュー牌の明刻となって4符。西の雀頭は西家なので役牌の対子として2符付きます。五六七は順子なので0符ですが、聴牌形はカンチャン待ちなので2符付きます。ただし、ロンアガリは0符です。つまり、
20+0+4+4+2+0+2+0=32
で、この基本点は32符となります。でも、麻雀は端数を全て切り上げるのが基本なので、
32符=40符
となるのです。極端な話、32符だろうが40符だろうが、全て40符となるのです。つまり42符は50符です。これを「符ハネ」と言います。
この基本点をベースに第二段階で得点を算出しますが、その計算方法は次回説明します。
《つづく》