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相手を思いやる断り方。条件付き賛成話法というテクニックのススメ

人から何かを頼まれた時に断るのは勇気が要りますよね。でも断らなければならない時の上手い断り方を心理学的にお話します。条件付き賛成話法を活用しましょう。

ただ単に断る

仕事に置いて、上司や先輩、お客様から無理な要求や無意味とも思える事を依頼された事、誰しもあるかと思います。出来る事なら断りたい。しかし、断ると印象を悪くしないだろうかとか、人間関係にひびが入らないだろうかとか、お客様の場合なんかだと、もう注文をくれなくなるんではないだろうかなど、断る事って結構勇気が必要です。

また、プライベートにおいても、食事のお誘いやレクリエーションのお誘いがあった場合、行く事が出来ない場合のみならず、出来れば事情で行きたく無いだけの時もありますよね。

こんな時も、バッサリと本音で断る事が難しい場合もあれば、なるべく断りたいという様な心境の時もあると思います。しかし、断らざるを得ない場合ももちろんありますし、断るべき事もあります。そんな時、あなたはどうやって断っておられるでしょうか?

気を付けなければならない事は、安請け合いをしたくないからハッキリ断ろうと思ったら、相手の心情を無視して無下に断るのと同じ状態になるという事です。

ひょっとしたら、持ちかけて来た話が、実はあなたの事を考えて良かれと思って持って来てくれた話かも知れませんし、あなたになら任せられると思って期待をしてくれていたのかも知れません。ですので、なるべく上手に断る方法を覚えた方が良いのです。では、上手に断る具体的な方法とはどういうものでしょうか?

条件付き賛成話法

上手に断る方法に、条件付き賛成話法というのがあります。それは、相手の依頼に対して、満額で受けるのでは無く、こちらからも条件を付けて、結果的には断ってしまうという方法です。つまり、相手の申し出を一応は賛成しているかの様に見せる方法なのです。

具体的な例としましては、

上司「悪いけど、この見積書を作成してくれる?」

あなた「もちろん見積書は作成しますが、今他に優先すべき仕事が立て込んでおりまして、明日の夕方でも間に合いますか?」

と、こんな風に条件を付けてしまいましょう。

上司「そっか、それは見積もりの提出期限に間に合わないから、他の人に頼むよ」

という様に、受けると言っておきながら上手く断る方法です。しかし、気を付けなければならない、こういうケースがあります。

上司「悪いけど、この見積書を作成してくれる?」

あなた「もちろん見積書は作成しますが、今他に優先すべき仕事が立て込んでおりまして、今日の夜でも宜しいですか?」

上司「そっか、忙しいんだな。うん、今日の夜なら間に合うから大丈夫だよ。じゃあ宜しく頼むね」

と、断るつもりが引き受ける事になってしまいました。これは、相手に付けた条件の設定をミスしたから起きてしまった事です。つまり、条件が緩かったがために、見積もりが間に合うという事ですよね?

条件が明日か明後日に設定してあれば、見積もりが間に合わないので断る事が出来ます。しかし、あまりに厳しい条件を設定すると信頼関係を失いますよね。

あなた「もちろん見積書は作成しますが、今他に優先すべき仕事が立て込んでおりまして、2週間後でもいいですか?」

上司「やる気が無いって事だな。もうお前には頼まない」

という様な危険性をはらんでいます。この場合、条件の日が近すぎてもダメ、遠すぎてもダメ、ではどういう風にすれば、信頼を失わずに仕事を断れる条件を付ける事が出来るのでしょうか?答えは、ヒアリングをしてしまう事です。

あなた「もちろん見積書は作成しますが、今他に優先すべき仕事が立て込んでおりまして、いつまでにその見積もりが必要ですか?

と、条件設定のための期日を聞いてしまいましょう。

上司「そうだなぁ。明日の午前中がリミットだなぁ」

と上司が言えば、

あなた「すいません、明日の夜だったら出来るかもしれないのですが」

と答えればいいのです。すると上司がこう切り返してくるかも知れません。

上司「うーん、そうだなぁ。明日の午前中って言われたからなぁ。でも一旦お客さんに相談して、夜まで待ってもらおうかなぁ」

そういう可能性もありますよね。そういう時のために、ある程度の伏線も準備しておく方が賢明です。

あなた「そうですか。ただ、明日の夜なら大丈夫というのは、現時点の仕事の常用での予測ですので、お客様に調整頂いて間に合わなかったら申し訳ありませんので、出来ればお客様ご指定の期日で間に合う人を探してもらった方がいいかも知れませんよ

と対応しましょう。

と、こんな風に、親身になっている様に見せながら、実は断っているという様に会話が出来るのは、最初に条件付き賛成話法をしたからです。無下に断ったり、ただ単に自分のやらなければならない事を主張するだけではお願いされたりして断り切れなくなるケースもありますから、上手く対応する事が肝心です。

しかしこの方法は、相手に嫌な気持ちにさせないための方法という事ですので、ただ単に自分が断りたいだけという代物ではありませんよ。

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