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今バブル期銀行マンの闘いを描く「半沢直樹」が高視聴率な理由?~後編~

ドラマ「半沢直樹」が家族をつなぐ?

現在の若者は、トラブルを上手に避けて世の中を渡るように育てられています。熱く語ったり、物事に執着したりすることはダサいのかもしれません。半沢直樹のように上司の後始末を自分でしようとするのはまずあり得ないでしょう。より安全に生き、会社で濡れ衣を着せられたら辞めて訴えるかもしれません。

自分がやっていないことは会社がどうなろうと関係ないかもしれません。会社のために犠牲になったりしないし、そこまで愛社精神もありません。そもそも現在の社会で、ドラマ「半沢直樹」に出てくるような上司もあり得ないでしょう。

私はバブル世代の人間なので、昔は半沢直樹のような目にあった人はたくさんいることを知っています。だからこそ今何故「半沢直樹」が高視聴率になるのか不思議に思いました。

でも若者は不思議に思いつつも興味津々で面白がって見ているそうです。バブルを経験した40~50代の中高年世代は昔の自分が言えなかったことやできなかったことを半沢直樹がやってのけるのをワクワクしながら応援しているのでしょう。

親子で一緒に見て、親がバブル世代を熱く解説しながら昔を懐かしみ、子供はそんな親の若い頃の話を聞いてドラマに親近感を覚えるのかもしれません。「半沢直樹」は、親子で見るドラマとして高視聴率を得ているのかもしれません。

「半沢直樹」は日曜9時からのゴールデン枠です。家族団欒の時間にもってこいです。父親が若い時代を熱く語る姿を見て、若者の会社での上司の見方が変わるかもしれません。また、若者の会社への愛社精神や仕事への情熱が生まれるかもしれません。

今の若者の間で「2倍返し」をする根性がある人が何人いるでしょう。そんなに物事に執着せず、却ってカッコ悪いと思うかもしれません。でも、親子で「半沢直樹」を見ることで、「2倍返し」の根性をカッコ良く思うようになるかもしれません。

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