信頼を高めるためにしてあげることが逆効果になるメカニズムとは?
信頼は友達や恋愛だけじゃなく、人と人との間にお金が生まれるビジネスや仕事でも大切なものです。自分の名前がその業界で信頼ある人なら、ビジネスの世界では社長になって欲しいとオファーを受けたり、歌手の世界では一流の人とコラボして欲しいとお願いされたり。
一人で何とかしようとするより、一度信頼出来る名前が出来たら周りからそうしたオファーを受けることもあるでしょう。ただ、その信頼の高め方によっては自分は高めていると思っても、周りの人からは信頼されないこともあります。
テクニックで信頼は築ける?
あなたは信頼を高めると聞くと何をすればいいと思いますか?人の為に何かをしてあげること、信頼されるようなことをすることなど思いつくかもしれません。
ですが、人の為と書いて偽りと読むように、人の為にしているように見えて実は自分の気持ちを満たすためにしているのであれば、それは信頼関係が深まることにはならないかもしれません。また、ポジティブにしている人たち同士じゃないと信頼出来ないかというとそうではなく、ネガティブでも信頼出来る人はいるでしょう。
そのバランスにもよりますが、ポジティブになりすぎてもネガティブになりすぎても信頼しづらい、もしくはそうなっている理由が分かる人じゃないと信頼出来ないかもしれません。また、長年付き合っていれば信頼が出来るかというとそうでもなく、表面的なコミュニケーションばかり続けていても信頼が出来ません。
そして、感情的なバランスが取れずにどんどん相手との心の距離が離れていくのであれば、信頼よりも憎しみや不安などが強くなるかもしれません。コミュニケーションスキルでも、相手と動きを合わせたりするものがありますが、やはりそうしたテクニックを駆使してもそれを使う人の心によって信頼が出来るか出来ないかが決まります。
催眠術がかからない人は、かからないと決めている人で、やはりそうしたテクニックは効果が大きくても、心の強さにはかなわないようです。そう考えると、色々なテクニックを駆使するより子供の時のように純粋に一緒に何かを気持ちを入れてやるほうが信頼が出来るのではないでしょうか。
信頼は心で感じるもの
「この人は信頼出来る」と口では言っても、一緒にいると何か気持ちがざわついたり信頼出来ないような人はいませんか?そうだとしても信頼出来る人もいて自分の勘違いというケースもあるかもしれませんが、やはり相手の気持ちが分かって合わせられる人はそうした気持ち悪さを感じないようです。
いつも頭ばかり使っていて、相手との信頼も頭で考えたテクニックで何とかしようとする人、たとえばセールスでも最初に興味を示す言葉を話して次にメリット、最後にクロージングなどの流れを意識している人は、そもそも友達や仲間としての信頼は築けるでしょうか。
そうしたセールストークが相手に商品サービスの良さを100%伝えられる喜びを感じている人なら信頼出来るでしょうが、それによって売り上げやクロージング率アップを考えている人を信頼出来るでしょうか。
お客さんより自分のクロージング率のことを考えている人より、そんな売り上げ成果よりとにかく自分の商品サービスに情熱を持って夢中になっている人のほうが、長期的に見てファンでいたいのではないでしょうか。
そうした効率や生産性、実績などの頭を使うほうにばかり意識がいってしまうと、信頼を作ることも利益の一部と考えてしまうため、相手が利用されているように感じることがあります。なので、頭で考えて信頼を作るのか、心で感じて信頼を深めるのかでは全く違う信頼関係になるといえます。
心が通じ合う幸せな気持ち
阿吽の呼吸や以心伝心など、人と話さなくても近くにいなくても気持ちが繋がっているような感覚は、それだけ信頼が深いからではないでしょうか。そうした目に見えない非効率な世界を嫌がる人も、効率を重視しなかった子供のころを思いだし、心の中ではそっちの人生のほうがいいと思っているかもしれません。
効率の世界にはノルマを達成したような満足感しかなく、達成出来ないと不満や不安、劣等感などを感じる常にノルマで自分を判断するところで生きています。そうした不安がある生き方で信頼を作ろうとすると、不安を無くすため、満足感を得るために信頼を作ることになると、それは信頼というより利用出来る材料になるかもしれません。
ですが、何の利益も関係なく、ただ純粋にこの人となら何でも出来るといった強い信頼関係は、一時的、短期的な利益よりも長期的な、それも人生の幸せといった大きなテーマから見ても当てはまる人生のパートナーではないでしょうか。
もし、利益ばかり目について深い信頼が築けないなら、利益を手放してみて人生にほとんど影響がないことを知り、自由な心を手に入れてから本当の信頼を作るほうが、自分らしい幸せな人生になるかもしれません。