クライアント担当者の名前と顔が一致する簡単記憶術~後編~
クライアント担当者の顔と名前を覚える方法
メールの無い時代の連絡は、電話が主体でしたから、クライアントとの面識は電話の声から入っていました。
初めてお会いした時に、イメージした通りの人もいればそうでない人もいますので、比較的顔と名前はすんなり一致するようになります。私は、頂いた名刺の裏に簡単な似顔絵を描いていました。私はこういう落書きが得意だったのです。
1日のスケジュールで来客予定が入っていると、名刺の似顔絵を見て顔を思い出します。お部屋へお通しする時に。社名は言いません。「○○様、いらっしゃいませ。こちらです」と言ってご案内しますので、社名は頭には入れておきますが、名前は絶対です。いつも「ワシ」しか名乗らないお客様が、名前で呼ばれると意外に喜んでもらえます。
何しろ初めが「どちらの『ワシ』様いらっしゃいますか?」でしたから、「ワシ様は卒業したかの?」と言われました。
私は秘書ですが、営業の方も同じではないでしょうか。クライアントは名前を覚えてもらって「○○様」と呼んでもらえると、特別扱いされた気分で商談もスムーズに進むのではないでしょうか?
絵が上手くない人は、身長や体型、顔の特徴や印象を箇条書きにするだけでも記憶をたどれます。名刺を見て毎日イメージトレーニングのように箇条書きから顔を思い浮かべる練習をするのも大切です。
人間関係は、顔と名前を覚えることから始めましょう!
人間関係は、顔と名前を覚えることから始まると言っても過言ではありません。現在は、メールの時代ですから、電話でアポ取りなんて誤連絡を防ぐためにもしないでしょう。なら一層、変わった名前の人には漢字の間違いだけはしないようにしましょう。
文章は固いイメージでも、会ってみると柔らかいイメージだったりします。今は昔と違って声を覚える必要がない上に、メールには必ず社名や役職名まで署名についてきます。それだけではありません。ローマ字表記もしてあるので、読み方も間違えずにすみます。昔のように聞き間違いや確認の必要がないので楽ですね。わからなければ、以前のメールを見ればいいのですから。
でも、今でも、ちょっとした雑談でしたプライベートな会話はメモっておくと良いでしょう。そういうことを覚えているのといないのとでは、クライアント担当者の好みの把握にも差が出ます。そういう情報は意外に接待にも役立ちます。
お土産を持たせるのも、本人のものを贈った方が喜ぶ人と、家族に喜ばれるものを贈る方が喜ぶ人がいます。接待は、こういう小さな気遣いで大きな差が出るものです。そのためにも会話の端々の雑談は重要なのです。そのためにも、接待中にも絶対に酔うのは厳禁です。
でも、独り素面では場が白けるので、多少の演技は必要です。それでも接待を終えた後には名刺に何か情報を加えられるくらいの状態でいるのが優秀な営業マンだと思います。