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スーパーマーケットの店舗展開から見た、新規見込み客の開拓方法

近くにスーパーマーケットが二店新規開業した。この不景気の中、新店舗を開店させていく戦略とは、どういうものだろうか?主婦の方に尋ね歩き、それぞれの新店舗の戦略を探ってみた。新店舗戦略は、ビジネスをする上で参考になる。

価格の安さを武器にコバンザメ商法のAマート

他のスーパーより価格が魅力的なAマートは、1km離れた場所に既に店がある。今回は、旧店が混み合ってきたので1km離れた場所に新店を開店した。近郊に十数店の店舗を構えるスーパーマーケットだ。売り場面積は狭いが、安さで客を集めている。

Aマートの店舗戦略は、他店の近くに新店舗を開店するという方法だ。4km四方に既に3店あるが、いずれも他店の近くに開店し、他店はAマートに客を取られる形で閉店してしまった。

主婦の方々もAマートの戦略を『やり方が汚い』と言っているが、『毎日利用している』とも言う。このコバンザメ商法にはメリットがある。ゼロから広報宣伝する必要がない点だ。既に隣のスーパーマーケットが集客してくれている。あとは集まってきた客に対し、隣のスーパーより安い事をPRしていけば、短期間で成果は出せる。

この方法は、1つの条件があれば成果は出せる。その条件は、他社より有利なセールスポイントがある点だ。それは多くの顧客が求めるセールスポイントである事だ。Aマートの場合は、売り場面積を最小にし、集客の広報を抑える事でコストの削減を成功させている。

開店時間が早く、美味しい惣菜充実のBストア

Aマートとは反対方向にBストアができた。BストアはAマートのように安くはない。どちらかと言うと高い。開店後1カ月になるが、ファンも大勢いる。支持されているのは、共働き世帯の主婦層だ。料理をする時間がなく、美味しい惣菜を提供するBストアに人気が出た。

開店時間を一時間早く、閉店時間を一時間遅くした事も好評だ。仕事へ行く前に昼食を、仕事帰りに夕食を買っている主婦が多い。最近は離婚女性も増え、長時間仕事をするため、ますます料理をする時間が減ってきているようだ。

こちらの新店舗も消費者である主婦層の社会的変化をうまくとらえている。ビジネスを考える上でも対象となる顧客層の社会変化には敏感になっておく必要がある。その変化の中にビジネスチャンスがある事が多い。

何気なく展開している町の中のスーパーマーケットだが、そこには生き残りをかけ、十分に練られたマーケット戦略がある。店内に入れば人の流れがあり、どんな商品が注視されているかが見えてくる。休日に彼女の御伴で荷物持ちで株を上げられるだけでなくアイデアまでも得られるかもしれない。一度スーパーマーケットでのデートをしてみるのも良い。

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