上下関係を上手くいかせるために知っておきたい、人の心の動き方
上下関係は、どんな人にとっても経験することではないでしょうか。上下関係がキツい職場や学校では、それが部活やサークルなど一緒に何かを目指すことならなおさら、上が強くて下が弱いという関係が出来やすいようです。
もちろん上下関係によってスムーズに物事が進んだり、管理しやすいこともありますが、そのバランスが欠けてくると対等性が偏り、色々な問題が起こるようです。
上下関係のトラブル
上下関係のトラブルは、人の思いによって色々な形で現れます。年下だから扱いやすい、上手く利用するというのはよくあるパターンで、何でも年下にやらせようとしたり気を使わせたり、何か反発したら上の権限を使って抑え込んだりと、上下関係の強いところではいじめや喧嘩になるところもあるようです。
逆に年下に気を使うことで上手くいくケースや、それを上手く利用して年下が年上をコントロールしようとしたり、先生と生徒を見てもバカにされない先生とバカにされる先生に分かれたり、自分でも悔しくなったり優越感を感じたり、感情のゲームといえる上下関係のトラブルがあります。
また、人の立場を利用して自分はお客さんで相手は店員だから自分のほうが偉いという勝手な立場を作り、相手を責めたり、なぜこうしたことが起こるのでしょうか。それは、人間の心の動きは年齢によって制限されないことがいえます。
もし、上下関係を超えたら自動的に行動が止まるという生理的な機能がついていればそうしたトラブルも起こらないかもしれませんが、小さい頃から親に反抗したり逆に親に反抗出来なかったり、そうした過去の経験が上下関係に映し出されることがほとんどです。
小さい頃から親がガミガミうるさい家庭で育った子供は、その場を笑わせたり癒したりするキャラクターになったとしたら、それが成人になってもそういうキャラクターでいると、そのキャラクターを認めない人に会うと、いじめや喧嘩などコントロールをしようとする人と対立することになるかもしれません。
心の動きが相手に伝わる?
下の人に気を使わせないように優しく接しようとしていた人が、最初は良くても後から年下がつけあがってきたり、そのまま仲良くいけるならいいですが、色々なパターンの人がいてどう対応していいか分からなくなる人もいると思います。
また、年下には威圧的に接していればいいと思っている人は、逆にちょっとでも反抗的な態度が見えたら叱りつけたり、そこには心の平安はあるのでしょうか。
こうした心の動きが分からないと、自分に合う人合わない人と付き合う人を分けてしまうことがあるみたいですが、それだといつまでも人間関係でのトラブルの解決策にならないかもしれません。
よく、付き合う人を考えた方がいいといわれますが、それはそうしたタイプの違うというより方向性の違いなだけで、自分と同じような人と付き合う傾向に人はありますが、そればかりだと人間的に対応出来る幅が狭くなるかもしれませんし、心の動きは相手に伝わるということで、自分と合うと思っていた人がだんだんと変わっていった経験をしている人もいるのではないでしょうか。
恋愛ではこれが多いようで、最初は理想的と思っていた人が付き合っていくうちに合わない人に変わっていったとか、それは合わないというより自分が認めたくない自分のキャラクターになったといえます。
なので、自分の中でも1つのキャラクターだけじゃなく色々なパターンの自分になれるような気持ちのトレーニングは、人間関係をより良くするために使える方法です。
たとえば普段イライラして何でもコントロールしているような人は思い切って全て手放して、無責任でほんわかした癒し系の自分になってみたり。
それがすぐに出来る人はどちらのタイプの人にも対応出来るでしょうが、そんな自分には絶対なれないという人は、そうした無責任でほんわかした人を見ると批判したくなる気持ちが出てくるかもしれません。
全ての人を受け入れる意識
こうした人間関係のトラブルは上下関係だけではなく、人と人が深い仲になっていく時に起こることです。もしその中で「この人は受け入れられない」と思う人がいれば、それは自分の中にそうした自分は受け入れられないという気持ちを相手に投影しているといえます。
周りの人は自分の鏡とよくいわれますが、それはこういう意味としても使えて、「そういう自分になることも出来るよ」ということを教えてくれている相手といえます。
そして、受け入れられない自分に思い切ってなると、そこには感情的な制限がなくなるので、より自由な人生にすることが出来ます。それは幅や活動によって違いますが、もし周りに受け入れられない人がいれば、それは自分に新しい自由の可能性を教えてくれているのかもしれません。
上下関係でも、なぜありのままの相手を受け入れられないのか、受け入れるようにするのはどうすればいいのかを意識して、相手のようになってみたり相手と真反対になってみたりすると、だんだんと対応出来る幅が広がってくるでしょう。