思い込みは業績悪化を招くもと!思い込みの逃げ道から脱出しよう
会社の中で、新商品を開発したりする部署にお勤めしているというビジネスマンの皆さん、不景気だ不況だと言われている消費者のマーケットをどう考えていますか?
確かに2014年に控えた消費税増税、更に地震やリーマンショックの影響、アメリカの株式市場からの影響など、日本は長らく好景気とは言い難い状況にあります。特に目先にある消費税増税を前にして、消費を増大させる人、逆に増税後の生活を考えて消費を縮小する人と、対応は様々になっています。
そんな状況下ですから、いつの間にか「商品は売れないものだ」という思い込みを自分で作ってしまってはいませんか。
働いても働いても生活が楽にならないワーキングプアの問題や音楽CDや紙媒体の本の売れ行きが低調になっていることなどから、同じように自社で販売している製品も余り売れていないのだ、と思い込んでいる会社がとても多いのです。
商品が売れるか売れないかというのは消費者の余裕がどれだけあるかに左右されますが、しかし不景気だからといって商品が売れない訳ではありません。売れる商品や大ヒットを生む商品、市場のシェアを圧倒的に占める商品というのは、こうした思い込みを持っていない人が生み出しているのです。
魅力のない商品は売れない
商売、ビジネスというのは簡略化していくと非常に単純なものになってしまいます。極端な話、魅力的な商品は価格や戦略などがどうあっても売れますし、魅力のない商品はどんなに広告宣伝しても売れないのです。
こう言うと憤慨されるかもしれませんが、商品が売れないのは魅力がないと消費者に判断されているからに過ぎません。魅力のない商品を提供した結果売れなかったというだけなのです。
何故なのかを考えてみた時に、そもそも不況なのだから売れなくて当然なのだ、と思考に逃げ道を作ってしまうのが思い込みというものなのです。
思い込みというのは、自分が持っている常識や能力を枠に当てはめて限界を自分自身の手で作ってしまうことに他なりません。商品やサービス、企画を生み出す立場にあるビジネスマンにとって、自分で自分を制限してしまう思い込みというのは何者にも勝る敵にほかならないのです。
実際に、インターネットやスマートホンの普及などに伴って若者のテレビ離れというものが長らく叫ばれていましたよね。しかし、半澤直樹というドラマはそれほど大々的に宣伝していなかったにも関わらず一大ムーブメントとなりました。
最高視聴率は40%越えという結果です。おそらくですが、若者や人々がテレビ離れをしていると思い込んでいた番組制作者が業界に多いのが原因だったのでしょう。半澤直樹が視聴者に受けた理由なども様々囁かれましたが、結局は番組が面白かったから、魅力的なドラマだったから、ということに尽きるのです。
思い込みはこのように、時には個人を越えて業界全体にも及んでしまいます。たしかに不景気になって消費者の消費活動というものは冷え込んでいますし年収というものはそうそう増えるものでもないのですが、それでもモノは売れるのです。
何故売れないかという問題に正面から取り組む
売れる商品を作る人というのは、商品を作る時に二つの道筋をたどっていきます。一つは確実に欲しいという人がいる、と自分が断言出来るような商品を作ることです。既存の商品のバージョンアップだったりニッチな層にピタリと当てはまる商品を生み出したりします。
もう一つは、今の商品が売れていない原因を一つ一つ見つけてその原因を取り除くような形で商品を生み出す人たちです。どちらが良い悪い、どちらが優れていてどちらが劣っているということはありません。
しかし、思い込みにとらわれてしまっている、とらわれそうになっているということであれば、後者である売れない理由を一つ一つ解消していくことをオススメいたします。
思い込みというのはスランプのようなもので、一度自分で自分の枠組みを決めてしまっているがために中々柔軟な思考を取り戻すことが出来なくなっている状態です。
そんな状態からいきなり頭が柔らかくないと出てこないようなヒット商品の案は作り出せないのです。だからこそ、一つ一つパズルを解いていくように、商品が売れない理由、何故売れないのかという原因に正面から向き合うことが大事なのです。
そうした判断というのは閃きではなくデータの分析によって行なうことが出来ます。思考が硬直してしまっていないか、思い込みにとらわれていないか気になるという方は、是非一度冷静になって売れなかった商品のデータを引っ張りだしてみましょう。
どんな世相でも魅力があり売れる商品は売れる。その事実が分かっていれば、思い込みにとらわれることはありません。