救急車が有料化!?しっかり覚えておきたい「どんな症状なら呼ぶべきか?」
119に電話して、救急車を要請すれば一応は必ず来てくれますが、病人あるいはケガ人を止まった救急車に乗せたまま、受け入れ先の病院が見つからず何十分も待たされるという話も珍しくありません。
具合がどうしても悪くなったときにはタクシーを呼ぶなり、自家用車で病院に向かったほうが早いのではないかと思います。
しかし都会では車を所有していない人を多いので選択肢がタクシーか救急車となってしまいますが、実際にこのような問題も起きています。
では、どういった場合に救急車を呼ぶのがベストなのでしょうか。
子どもの熱やケガは自力で病院へ
上記しましたが、自力で動けない場合は迷わず救急車を呼んだほうがいいでしょう。
必ず付き添いがいるはずの幼児、中学生くらいまでの「親が運べるぐらいの重さ」である子どもの場合は、親付き添いのもと、タクシーか自家用車で病院に運ぶのがベストです。
これは、救急車を呼んだとしても、子どもの場合症状を把握しにくく、受け入れる病院が限られるということが原因です。
夜間救急であればなおさら、宿直の医者は少なくなります。救急車は到着しても、患者の症状を確認して応急処置をしながら受け入れ先の病院を探すことになります。
本格的な処置が遅れ、子どもの場合手遅れになりかねません。
自宅から一番近い、夜間診察をやっている病院なら、自力で飛び込んでいったほうがずっと早く診てもらえるはずです。
外出先で具合が悪くなったら、恥ずかしがらずに即救急車を
逆に、救急車をぜひ呼んだほうがいいケースはあるのでしょうか。それは、外出先で急な体調不良におちいった場合です。
もちろん、ただの頭痛や腹痛、または自分に覚えのある症状であれば少し休めばいいでしょう。
しかし、たとえばめまいがひどく立っていられなくなったり、いきなり息が苦しくなって倒れこんでしまったり、アクシデントによって顔面から転んだりして強く打ち、血がとまらなくなったりしたら…
周りには人が大勢いるでしょうし、心配して声をかけてくる他人がいるでしょうから、恥ずかしくてついつい強がり、大丈夫です、大丈夫ですとその場を離れようとしてしまう人が大半かと思います。
しかし、これが間違いです。
容態がおかしいのに、全力で無理をして歩こうとしたり、なんとか家まで帰り着こうとむやみに身体を動かしたら、最悪の事態もありえます。
どんなに恥ずかしくても、周りの人に助けを求めるなり、自力で電話をするなりして、救急車を呼びましょう。
痛みや苦しさを我慢して家にたどり着いても、結局病院に行くなら同じことですし、時間を経て症状が重くなってから診てもらうより早いほうが適切な処置ができます。
外出先は、家と違って勝手がわからないものですし、近くの病院も知らないのですから、恥ずかしいのはガマンして、無理せず呼んで大丈夫です。
どうしても迷ったらここに電話を!
救急車は、近所迷惑だからサイレンを鳴らさないで家まで来てくれと言っても規則でそれはできません。
深夜に呼ぼうものならご近所は見にくるし、あとあとの挨拶まわりが大変です。
また、基本的に「自力で歩けない症状」を想定して来ますから、自分で歩けますと言って部屋から救急車に乗ろうとしても、高確率で担架にむりやり乗せられます。
それをばっちりご近所に見られることもあり、やはり恥ずかしくて呼ぶことをためらう人は多いようです。
また、救急車を呼んでおきながらとくになんでもない診断だったとき(一番いいことなのですが)、やはり恥ずかしい、病院側に迷惑をかけた、また次回呼ばざるを得ないときに「またあいつか」と思われたくない、などの理由で二の足を踏む人も。
そういった「自分のこの症状は、救急車を呼んでも差し支えないか?」という日本人らしい疑問に対して答えてくれるのが「救急相談センター」です。
各地域、都市によって電話番号は異なりますから、いざというときのために携帯電話に保存しておくことをおすすめします。
これは消防局(消防庁)が行っているサービスで、消防局のホームページを検索すると自分の住んでいる場所の電話番号が出てきます。
あなたの街の消防団 | 消防団
「こんな症状なのだが、救急車を呼んでいいか?」という質問に適切に答えてくれます。ぜひ、活用ください。
ちなみにですが、救急車は無料です。その維持費、人件費もろもろは税金から出ています。ちなみのちなみに、アメリカでは救急車を呼ぶと一度につき3万から5万ほど(州による)かかります。貧民街の住民の中には、どんなに具合が悪くても救急車を呼ぶお金がなく、手遅れになることは珍しくもなんともない話です。
日本も、タクシー代わりに使ったり、悪酔いしたくらいでほいほい呼んでいたら、いずれ有料制になってしまうかもしれません。節度を守り、本当に助けてほしいときに呼ぶようにしたいものですね。