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損保業界の裏事情教えます。保険会社の選び方編

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2013.10.01

保険会社を選ぶ基準を考えたことがあるだろうか?大手国内損保、中堅、外資、ネット系、どこの業界も賑やかになっている。テレビやラジオのコマーシャルも様々流れており、目移りしてしまう。

保険会社の大きさ

まず言いたいのは、会社が大きいとサービスが良いのかというと、そうとも言えないということである。国内大手社数社と業務上のお付き合いをしてきて感じたことは「大きい会社ほど融通が利かない」ということである。

特に最大手に近づくに従って、「自分らが業界の秩序を乱すわけにはいかない」という思いが強くなり、詰まらない所で交渉が頓挫することがある。「本来はこうである」「過去の事例ではこう処理してきている」というルールや慣習があると、金額的にささいなポイントであっても、そのルールを乗り越えようとしないので事態は膠着する。

「今回限りということで、こう処理しませんか?うちはそれでいいです」と相手保険会社が言ってくれても、大手は「いや、うちがそういう判断を残すわけにはいかないんでえ」と、しぶる結果、はやく決着することを望んでいる事故当事者はほったらかしとなるケースを散見する。

また、大きい会社でないと交渉に負けるのではないか?という心配をする人もいるが、これもマユツバである。現在、当事者双方に保険会社が立った場合、国内の事故については基本的に「判例タイムス」という判例集の冊子を見ながらの交渉が行われる。この冊子はこの業界の共通ツールなのだ。

で、揉めるとすれば、「今回の事故はタイムスの16Pの事案なのか、17Pの事案なのか」という事実認定の問題であることが多い。事故の状況がどうだったのか?がハッキリすれば、過失割合はほぼ自動的に決まる。修正要因があれば若干の修正をする。

このように、非常にシステマチックに過失割合は決まるのであり、その際、保険会社の大きさとか、有力な交渉当事者がいるとか、著名な弁護士が付いているという人間力は、ほぼ無力である。

なのに、「昔、事故したとき、相手がたまたま保険会社に顔が利く人間で、当初あっちが悪い話だったのに、ひっくり返された」といった愚痴や、「自分側の保険会社が大きかったんでひっくり返してくれた」的な武勇伝を口にする人が散見される。基本、気のせいか、勘違いである。人というものは、元来そういう話が好きなのだ。

保険会社の地理的な近さ

支店や支社が近い会社が良いかというと、これまたあまり意味が無い(代理店は近いほうがいいです)。契約する、内容を変更する、解約する、については代理店がやるので、会社が近い必要は無い。

しかし、事故をしたとき損害チームがいる支店や支社が近くにないと何かと不安だ、というお客さんがいるが、これまたあまり意味が無い。

私が付き合いのある保険会社2社であるが、1社(A社)は私の住所地に損害チームを持つ支社がある。もう1社(B)は隣の市にいかないと損害チームを持った支社がない。

が、今まで私の顧客が事故を起こし、A社に連絡をして、地元支社の損害チームが担当した案件はほんの数件であり、ほとんどの案件は東京や埼玉にある「損害一括対応センター」なるものが立ち上がる。最初だけなのかなあ。と思って見ていると、最後まで遠方の損害チームなのである。

従って、対物と車両くらいのありがちな事故では、損害担当はお客様のところに「だれも来ない」のが通常である。(私の予想では、人身事故のヘビーなものや、物損だが額が規定以上とかによって、どこの損害チームが担当するかについての基準があるみたい)

で、B社はというと、隣町の損害チームが立ち上がり、スタッフも現場にしばしば来る。だから地元に支店・支社があれば良い・安心だと言い切れない。

だが時代の流れとしては、どの会社においてもリストラの結果、人が現場にやってくるということは今後どんどん減っていくものと思われ、益々保険会社が近いか遠いかは問題ではなくなると言える。

つまり、保険会社が大きくなくてもいい、近所でなくてもいいという視点を持ったほうが実態に即している。そう割り切れれば、ネット系を毛嫌いする理由はあまりない、ということになるだろう。

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