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木は人よりデリケート!?冬の弦楽器のメンテナンスと乾燥対策!

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2014.03.20

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楽器のメンテナンスや乾燥対策は大丈夫ですか?四季のある日本では、楽器にとってとても住みづらい環境です。木は人よりもデリケートです。楽器のメンテナンスを怠るといい音を奏でてくれなくなるだけでなく、楽器の寿命も縮まります。

ギターやベース、冬のメンテナンス大丈夫!?

日本の環境は木材でできている楽器にとって、世界的にも住みづらい環境だと言われています。基本的には多湿でジメジメしており、乾燥してこそ安定して良い音を奏でる木材にとっては非常にリスクとなりますし、それだけならいいのですが、年中を通して気候が安定しません。ジメジメしたり気温が上がる季節もあれば、乾燥して寒くなる季節もあるからです。

ギターやベースといった木材でできた弦楽器は、多くの人が利用していますが、それだけに手入れやメンテナンスも軽視される傾向にあります。これがバイオリンやコントラバスなどの高価な楽器であればそんなことはないでしょうが、ギターやベースは誰でも手軽に持ててしまう位置づけにいる以上、仕方のないことでもあるのかもしれません。

しかし、楽器は1本たりとも同じ個体がありません。音も引き心地も千差万別でしかも、購入してからいい音に仕上げるまでにも時間と手間がかかるでしょう。そんな自分のお気に入りの1本とより長く付き合っていくためには、ちゃんとした知識と楽器に対するメンテナンスが必要なのです。

木材の反りと性質

では、木材の性質について簡単に説明していきましょう。木材は千差万別で、環境によって反ってきたりします。特にギターやベースなどの弦楽器は何本も金属の弦で引っ張っているわけですから相当な負担がネックにかかっています。そして、些細な環境の変化でも、この弦と木材との綱引きのバランスが崩れて反ってきてしまうのです。

木材の反りには「順ぞり」と「逆ぞり」があり、順ぞりは弦を張っている方に木材が反ってくることです。当然弦高が高くなったり、レスポンスが落ちて弾きづらくなります。逆ぞりは、弦を張っている方向とは逆に反っていくことで、弦高が極端に下がったりビビリがでて音の伸びが損なわれたりする可能性があります。

基本的に、弦楽器は弦によって引っ張られているため順ぞりが多くなりますが、木材の性質などによっては逆ぞりをする個体もあり、逆ぞりをしている時は弦の張力よりも木材の張力の方が勝っている時です。また、粗悪な木材には、こうした規則的な反りかたではなく、波打ったりねじれたりしてしまう個体もあります

乾燥するとどんな問題が!?

基本的に日本は多湿な環境が1年を通して多いので、湿気が楽器の大敵として扱われます。しかし、湿気にばかり気を配ってしまってついつい乾燥に対するリスクを軽視してしまう人が多い気がします。

一般的に湿度が上がるとネックが水分を含んで反りやすくなったり引き心地が悪くなるなどの問題が出てくることが多いのですが、乾燥をするとどんな問題があるのでしょうか?

乾燥をすると木材が今度は必要以上に水分を失ってしまいパサパサになってしまいます。「木痩せ」という現象が起こることも少なくはなく、ローズウッドなどの塗装されていない木材では、木が痩せてしまってフレットが浮いてきたり、フレットの角が指に刺さるようになったりしてしまいます。

また、木材が反る理由は湿度が上がった時だけではなく、乾燥しても起こります。ただ、基本的にその木材の多湿の時の反りかたとは真逆の反りかたをすることが多いです。湿気が多くて順ぞりする個体は、乾燥すると逆ぞりする場合が多いということです。

しっかりとしたメンテナンスと保湿対策を

以上の点を踏まえて、冬場は冬場でしっかりとした乾燥対策をしていく必要があります。本来、理想をいうと楽器の保存環境は常に一定の環境というのがベストです。

ワインセラーの環境管理は徹底されており、その環境設定が楽器にとってもいいとは限りませんが、少なくとも環境がコロコロ変動するよりははるかに楽器に優しいでしょう。反ったままではネックに負担がかかるだけでなく、そのまま放置するとそのネックに反り癖がついてしまって、どんなにメンテナンスをしても反ってくるようになってしまったりします。こうした場合には、弦のゲージを変えてネックの反り具合とのバランスを整えたり、弦高を上げ下げするなどの対策で反りを解消していくといいでしょう。

メンテナンスを個人でおこなう場合に一番大切なのが、その楽器の特性をよく把握していくことです。実際の話、筆者は自分で全ての楽器のメンテナンスをおこないます。リペアマンにいじってもらう方がはるかに良いセッティングにはなるのでしょうが、そのリペアマンは自分の楽器のことをよく知りません。知らない人間にその場しのぎのリペアをしてもらうよりも自分でいじれるようになった方がいいのです。

温度と湿度の管理を

ネックが反って、トラスロッドを回すという方法は、リペアではよく使われますが、あまりにその場しのぎの方法です。反りがでるのには原因があります。その原因を解決しないでロットだけを回すというのは、楽器にとって良くありません。

そして、なるべく楽器の保存環境は可能な限り、安定した気候にしておくのがベストです。温度と湿度の管理を徹底しましょう。温湿度計や加湿器、除湿器なども近年では安価に手に入ります。これらをコントロールして環境を整えることは、楽器だけでなく人間や他の生き物にとっても大切なことです。

なるべく安定させた気候で管理をするという面でいえば、使わない楽器はハードケースの中にしまって、湿度管理をそのケース内だけでおこなっていくというのが一番手っ取り早い方法なのかもしれません。湿度を吸い取るだけでなく、乾燥してくると最適に湿気を放出してくれるような乾燥剤も楽器用に出回っていますので、うまく駆使して楽器にとって最適な環境を築いてあげてください。一番重要なのは、楽器を大切にするということと、楽器によく目を向けてあげるということです。

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