高騰中!もう食べられない?ウナギに関する雑学
昨今では、ウナギの高騰が目立っています。なぜ、ウナギがここまで高騰してしまったのでしょうか。
今日は、そんな注目されるウナギについての雑学について説明します。
1、なぜ高騰する?
それは、ご存じのとおり、ウナギの稚魚、シラスウナギが大不漁だからです。2004年には、1キロ20万円程度であったシラスウナギは、現在では200万円ほど。
私も調べて「げぇ!!」と思いましたが、10年前の約10倍も原価が上がっているのです。そりゃ、高くもなりますよねぇ…
日本のウナギの99%は養殖だそうですが、養殖する前のシラスウナギについては天然のものを持ってこなければならず、それで“大不漁”という現象が起こっているのです。ウナギを卵から育てるのは大変難しいそうです。
シラスウナギが獲れなくなった理由は様々ですが、主に2点が指摘されています。
まず1点目は、乱獲です。やはり、我々日本人が食べ過ぎたという点があげられるということです。
次に、環境が変化してきている点が原因だそうです。どうやら、海流の環境が変わったせいで、シラスウナギが日本にたどり着く前に死んでしまっているのではないか、と言われているとのこと。
しかし、一方で、アメリカなどが原産のウナギの異種については、スーパーなどで安く買えるようになりました。スーパーで安く売っているのは、日本のウナギではないのです。
ですから、余計にウナギ屋さんは大変です。自分たちの使うウナギは高騰し、偽(?)のウナギは低価格で提供されているわけですから。
こういったことも重なって、名店・老舗と言われる店が次々と閉店へと追い込まれていってしまっているのです。なんとも悲しいことです。
2、完全養殖化成功!?
まず、これまで謎であったシラスウナギの産卵場が、ついに発見されたとのことです。東京大学の塚本勝巳教授によって、西マリアナ海峡にウナギの産卵場所があることが確認されたようです。
もっとも、現在のところ、まだ産卵場所が見つかったというだけで、どのような条件で、どのように育つのかという点については、まだ謎が多いとのことです。
もう一つ、朗報が。
それは、完全養殖に一応は、成功しているということ。一応、とつけた理由は、まだ、量産することができないからです。
平成4年段階では、シラスウナギを10匹作るのに1億円かかり、1匹につき1000万円だったそうですが、現在では10万円程度に抑えられているようです。
それは、「ウナギ1匹10万円って、なんじゃあそりゃーーっ」てレベルの値段なので、まだま量産化できないというわけです。
今後、量産化が成功するかは未知数ですが、成功することを祈り、ウナギ屋さんに八つ当たりするようなことは控えて、待つのが正解といったところでしょうか。
3、ウナギを触るときは注意!
実は、ウナギの表面の粘液や血液には、毒が含まれており、注意が必要です。もちろん火を通せば無害となるので問題はないのですが、素人がさばいてみよう、なーんってやってしまうと、思わぬことになってしまうので注意が必要です。
4、土用の丑
しかし、実は、ウナギは、秋から春にかけて冬眠のために栄養分を蓄える習性があり、夏のウナギは味が落ちるそうです。
ですから、「さすが土用の丑のうなぎ!いつもより美味い!!!」などと言えば、お店の人から、「味のことなんてなーんもわかってないなー」などと思われてしまうかもしれません。
5、食べ合わせ
実は、この言い伝え、科学的には立証されていないそうです。つまり、別にウナギと梅干を同時に食べたところで、別に体には影響がない、といえるようです。
ですから、まず食べ合わせることはないと思いますが、仮に梅干を朝食べたからって昼にウナギを食べるのは止そう、とは考えなくてもいいみたいです。
6、開き方
たとえば、関東ですと、ウナギは背中からさばくそうです。腹からさばくのは切腹を連想する…という説があるのですが…
ウナギ以外の魚では、関東では腹開きをしないのでしょうか?やはり、この説は俗説のようです。
むしろ、関東風のウナギは、蒸す工程が含まれるために、背開きという技法を選択していると考えた方が良いです。どうやら、背開きをしたほうが、蒸すのには適し、見栄えが良くなるということが原因のようです。
一方で、関西風では、蒸さずに焼いて出すのですから、わざわざ背開きにする必要がないのです。
以上、ウナギの雑学についての記事でした。