宇宙は加速度的に広がっているらしい。信じられない新事実とは?
まず宇宙の年齢を見てみましょうか?そんな事より、物価高が心配だ?まあそう言わず、あなたも私も宇宙船地球号の乗組員ですから、まわりの宇宙も見ましょう。
宇宙の年齢と聞かれて、科学番組をよくご覧の方は、「それは137億光年だ!」って答えるでしょう。自分もそう思っていました。
しかし2013年3月21日に欧州宇宙機関が、面白い発表をしたのが、記憶にあたらしいです。「いままで観測していたより、どうも1億年古いようだ」ということです!つまり宇宙の年齢は、今現在は138億光年らしい。「らしい」というのは、今後また更新されるかも知れないって事だ。
ご存じな方は当たり前でしょうが、「光年」とは「光が1年間に進む距離」です。それで、大体の数字は「9.46×10の15乗メートル」です。とてつもなく、長い距離ですが、宇宙を語るには、これくらいじゃないと、考察できないんですね。
さて年齢が分かったところで、心配なのが、宇宙の今後の姿です。現在一番のビッグバン理論で見ると、一点から宇宙が膨張した時は、例えば、ボールを上に投げると、引力でまた下に戻ってきます。その引力はご存じの「ニュートンの万有引力」です。それがあるので、宇宙は膨張速度が減速するか、いずれ収縮するか、そんなところが宇宙の未来の定説だった。
ところが、2011年のノーベル物理学賞で、3人の教授が調べた所、宇宙はどうも加速しながら膨張している、ということだ。
3人が観測したのは、光の明るさが一定の「超新星爆発」を見つけることから始まりました。明かりが暗ければ、より遠い位置にある超新星、ということだ。そこでその速度を調べると、どう見ても宇宙は加速度的に膨張している、そういう結論になった。
宇宙には、ニュートンの万有引力に対抗する、広がる力「斥力」が宇宙に充満している、そんな内容だった。結論から言うと、それは今、話題の「ダークエネルギー」だ。引力さえ、打ち勝つほどの力が、宇宙の至る所に存在している。
そのダークエネルギーの存在を計算すると、そのパーセンテージは想像を絶する数字だった。我々の星々や銀河などを構成する、物質は宇宙の5%程度で、残りが、ダークマターとダークエネルギーだということ。
実は、あのアインシュタインは、ビックバン理論には否定的で、神が作った宇宙はずっと昔からある、そういう話だった。彼が、一般相対性理論から導かれた方程式があるんですが、そこにアインシュタインは「宇宙項」と言われる、斥力を表す項を追加した。それは宇宙が定常宇宙だ、という式になる。しかし後年、人生で初めての過ち、と言って取り下げた。
しかし最近では、これこそがダークエネルギーだって、一躍アインシュタインの先見性が見直された瞬間でもあった。
あなたも私も、みんなダークエネルギー?未来の宇宙は、スカスカの寂しい姿になってしまう?まあ今後は宇宙論は、この見えない物質との戦いということになる。