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中国経済を分析するとグローバル経済がやばいことがわかってくる!

この記事は、「お金の面から見ても『中国はやばい』という3つの理由が判明した!」の続きです。お金の面から見て中国経済がやばいな、と思われる理由は3つ。

① 通貨 中国元がやばい!
② 中国はバブルっぽいからやばい!
③ 中国は貧富の差が激しすぎるからやばい!

前回の記事で、①と②について解説しましたが、さらに中国がやばいんだな、と思われるのが、これです。

中国は貧富の差が激しすぎるからやばい!

GDP世界第二位の「大国」である中国。では、その国民の収入って、どのくらいなのでしょうか?日本に旅行に来る中国人たちは、えらく羽振りがいいし、中国の企業が海外の経営が行き詰まっている企業を買収したりしているし、長者番付の上位では中国人の富豪が名を連ねているし、中国人は、ものすごく金持ちになっているように思えたりします。

で、実態はどうなのかというと、これまた、いろいろな資料が違うことを言っているので、はっきりしないのですが、中国人一人当たりの平均月収は2万円とか5万円とかとなっています。これは相当低い数字です。

さらに、その国の貧富の差を表したジニ係数という数値を見ても、中国は貧富の差がものすごく大きいことがわかります。つまり、官僚や数少ない企業主などにお金が集まり、その他大多数の労働者などにはお金が行きわたっていないのです。

また、中国には農村戸籍と市街戸籍という2つの戸籍があり、農村戸籍に生まれてしまうと、地元で収入が少ない農民として暮らすか、都会に出ても農民工というきわめて労賃の低い日雇い労働などに就くしかありません。本来平等なはずの共産主義国家なのに、階級制度みたいなものが厳然と存在するのです。

これは中国の大きな社会問題のようにも思われますが、この多くの低所得庶民層の存在が、また中国の経済競争力の原動力になっているとも言えるのです。つまり、多くの労働力を低賃金で得られ、また物価を安く抑えられるということも相まって生産品をものすごく安く作ることができて、それで大量に発注を得られている、という仕掛けが見えてきます。

低所得層が大勢存在するということが、中国の経済力の原動力でした。一方、儲かった金は、ごく少数のエリート層が独占してしまいますから、その金は莫大なものになります。それが大胆な企業買収とか軍事予算の増大とかに集中できる理由なのです。中国が見た目強力に見えるのは、そういう背景があるのです。

しかし経済発展が進み、低所得層が徐々に豊かになってくると給料水準も上がり、物価も上がってきます。それによって「低価格」という中国経済のメリットは減少します。低所得者層に蔓延する不公平に対する不満も社会不安を増大させます。現実に、そういう傾向があちこち見えています。これも中国がヤバい理由です。

なぜ、世界はやばい中国を止められないのか

この記事は、何も中国一国を非難する意図で書いている訳ではありません。為替レートの操作を黙認し、きわめて不透明な根拠しかないのに投資を薦め、さらに実体と市場が著しくかけ離れているのに突っ走る。バブル経済である疑惑が濃厚なのに、それを放置、助長までしている。

さらに、いびつな低所得層による労働力というのは、つまり中国一国の問題ではなく、世界の労働条件を押し下げ、失業者を増やしているという悪影響をも及ぼしています。

それらを生み出し、暴走させているのは、「後でどうなろうと知ったこっちゃない、今、儲かればいいや」「やばい時は売り逃げしちゃえばいいや」と考えている金持ちや投資機関が多数いるということを意味しているのです。だから、中国はヤバいのです。

多分、そうなった時ツケを払わされるのは、日本のバブルやリーマンのときと同じように、「逃げるすべを持たない」われわれ全世界の人々です。今の世界経済の真実なのです。中国のやばい点を見ていくとそれがよくわかります。

多分、そのXデイはやってきます。そして世界中の大部分の人間は、その災禍からは逃れられません。それがグローバル経済というものなんです。不公平だと言っても、今の現実ではしょうがありません。

せめて、そのXデイに深手を負いすぎないように、投資信託やFXなどおやりになっていたら、注意深く点検しておいたほうがいいと思います。くらいのことしか言えないのですが。

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