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指を折り曲げて数字を数える方法は、脳の活性化に繋がり痴呆予防にも効果的!

突然ですが、あなたは片手でいくつまで数えられますか?親指から順番に曲げていき「1、2、3、4、5?」と答えたあなた、残念でした!ちゃんと工夫すれば31まで数えることができます。

手順が若干複雑なのと、指を1本ずつ個別に動かしていく必要があり、そういう意味で難しいのですが、指の体操と思ってちょっとやってみましょう。

あなたも指を曲げながらどうぞ!

(0)とりあえず5本の指を全部のばしましょう。

(1)まず親指を曲げてください。これが1です。

(2)親指をのばし、人差し指を曲げます。これが2です。

(3)人差し指を曲げたまま親指を曲げます。これが3です。

(4)人差し指、親指をのばし、中指だけを曲げます。これが4です。

(5)ここで人差し指と親指に注目です。中指が曲がっていることを気にしなければ、一番最初の状態と同じです。つまり中指を曲げたままで(1)、(2)、(3)の手順を再び実行することができます。これで5、6、7まで数えられます。7は親指、人差し指、中指が曲がっている状態です。

(6)曲がっている3本の指をのばし、新たに薬指を曲げます。これが8です。

(7)親指、人差し指、中指がのびているので、(1)〜(5)までの指の曲げ・のばしを再び実行できます。これで7つ分数字を増やすことができます。9、10、11、12、13、14、15です。最後は小指以外の指4本が曲がっています。

(8)すべての指をのばし、小指を曲げます。これが16です。

(9)小指以外の残りの指がのびているので、(1)〜(7)の手順を繰り返します。15個分数字を数えられます。17、18、・・・、30ときて、最後にすべての指が曲がったら31になります。

頭を使い、指を動かす。痴呆防止に効果的

実際やってみるとわかりますが、この1から31の指の曲げ方はすべて違っています。指を動かすことは脳の活性化にもつながると言われ、この運動は実際に痴呆防止を期待して老人介護の現場でも使われる手遊びです。

高校の数学でちょっと計算してみよう

ここで数学の問題です。それぞれの指は「曲げる」「のばす」の2つの状態をとることができ、その指が片手に5本あります。片手の指の曲げ・のばしの組み合わせは全部で何通りあるでしょう?

順列・組合せの問題です。遠い昔に勉強したことを思い出してください。親指が曲げる・のばすの2通り、人差し指が曲げる・のばすの2通り、という風に5本の指の状態が2通りずつあるので、計算は

2×2×2×2×2=32(通り)

です。指を全部のばした状態を「0」とすると、5本の指で0〜31の32個分の数字を表現できるということです。この数学をルール付けして行ったのが先の手遊びなのです。

では両手=指10本では?

両手を使ったらいくつまで数えられるでしょう。計算するには2を10回かけ算して、

2×2×2×2×2×2×2×2×2×2=1024(通り)

となります。つまり指を全部のばした0から指を全部曲げた1023まで数えられるということです。数学的に工夫すると指だけでこんなにも数えることができるんですね。実際にやると大変そうですが・・・。

指を増やしていくとすごいことになる!

ということは、2人(指20本)でやったら1048576通り、3人(指30本)でやったら1073741824通り!と指の数を増やしていくと、どんどん表現できる状態の数が増えていきます。一つ一つは単に指の曲げ・のばしなのに、これをたくさん集めると膨大な状態の数を表現することができるのです。

コンピューターのすごさの秘密はここにある

これは実はコンピューターの基本原理なのです。コンピューターは電気で動いているので、基本的に「電気が流れている「電気が流れていない」の2通りの状態しか持つことができません。しかしこの2通りの状態をもつ部品を大量に集めると、膨大な数の状態を表現できるようになるのです。

例えば一般的なパソコンやスマホの中に入っている「メインメモリ」と呼ばれる装置にはざっと数十億〜数百億本の「指」と同じだけの状態を表すことができます。2を100億回かけ算した数は・・・これはすごいことになります。興味がある方はご自分でどうぞ。

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