暗いところで読書をすると視力が落ちる?本当の所を検証してみる
小さい頃に「暗いところで本を読んだりゲームをしたりすると視力が落ちる」と言われたことはありませんか?
周りのメガネやコンタクトをしている人に視力が悪くなった原因を聞くと、「暗いところで読者やゲームをしていたから」と答える人が非常に多いことからもこの話には一定の信憑性ありそうですが本当の所はどうなのでしょうか。
ここでは暗いところで物を見ると視力が落ちるのかどうかを検証していきます。
物を見るメカニズム
読書やゲームで物を見る時に人間の瞳は、レンズのような働きをする水晶体によって厚みを変えながらピントを合わせていきます。そして水晶体が厚みを変えるためには脇についている毛様体の働きが欠かせません。
毛様体が伸びたり縮んだりしながら水晶体の厚みを変えることによってピントがあっていき、初めて物を正確に見えるようになるのです。そして、絞りのような働きをして明暗を調節する虹彩は、瞳孔にはいる光の量を調整します。このことから見え方を司っているのが水晶体と毛様体で、明と暗を司っているのが虹彩といえるでしょう。
視力低下のメカニズム
近視などで視力が低下する原因は毛様体にあります。近くで物ばかり見ていると、近くにピントを合わせた毛様体がそのまま固まってしまい、遠くを見たときでも水晶体の厚みが合わずにぼやけてしまうのです。
例えると、瞳が虫メガネのような状態になってしまったといえるでしょう。「近視の場合は遠くを見ろ」というのは近くでピントを合わせたまま固まった毛様体を、遠くを見ることによって改善させようという試みなのです。
このことから視力低下の原因は暗いところで読書やゲームをしていることではなくて、近くで物を見ていることが原因ということが分かってきます。
暗いところで眼を使うデメリット
視力低下は近くで物を見ることが原因と考えられるので、暗いところで読者やゲームをしても視力は低下しません。しかし、暗いところで物をみると虹彩にかかる負担は大きくなるので、視力低下ではなく眼精疲労や頭痛、肩こりなどは起こりやすくなります。
暗いところでの読書やゲームは視力低下以外の負担がかかるので、やはり止めておくのが無難といえそうです。