> 雑学 > 作家になるなら基礎を知れ!登場キャラクターの存在意義とは?

作家になるなら基礎を知れ!登場キャラクターの存在意義とは?

小説作家、映像作家、放送作家、脚本家、一言に作家と言ってもいろいろあるものだが、基本となるのはやはりシナリオ性に尽きる。どんなに文章が上手くとも、物語が面白くなければ作家という仕事は務まらないだろうし、客を引き付けることは出来ない。

では、シナリオとはいかにして面白くなるのか。要素はいくらでもあるが、今回はその中でも必要不可欠な要素、『キャラクター』に重点を置いてみようと思う。

そもそもキャラクターにはどのような意味があるのか、あなたは理解しているだろうか? ただ話を盛り上げるだけの要素と思っていては、いつまでも面白い物語を手掛ける作家にはなれない。

キャラクターとは、その物語の柱なのである。彼ら、彼女らを上手く動かすことこそが、物語を面白くさせる重要なことなのだ。どういうことか、順を追って説明していこう。

戦隊モノをイメージする

キャラクターには一人一人に個性を付けなければならない。平均的な人間を何人も寄せ集めたところで、面白みなんてこれっぽっちも生まれない。と同時に、全体のバランスも考えていくことが大切になってくる。

誰しも子供時代に戦隊モノを観たことがあるだろう。『戦隊モノ』と聞いて一番にイメージできる人数は『5人』ではないだろうか。赤、青、緑、黄、桃、例外はあるだろうが主な色はこの五種類である。

実はこれこそが、キャラクターを引き立たせる基本となる形なのである。よく考えてほしい、この5人戦隊の色を言われただけで、あなたはそれぞれの性格を容易に想像することが出来るのではないだろうか?

『赤』は情熱的、『青』はクール、『緑』は力持ち、『黄』はポジティブ、『桃』は清楚。私が考えるイメージはこんなところだが、想像するにそれほど時間はかかっていない。

これはつまり、既に私達の中にはその色のキャラクターの性格がイメージとして植えつけられているのである。色で分けることによって、それぞれの個性を引き立たせることができ、且つイメージのしやすいようになっているのだ。

これを見事に応用しているのが、『ドラえもん』だ。主人公であるのび太を筆頭に、ジャイアン、スネ夫、しずか、そしてドラえもんとそれぞれに個性としての色が出来上がっているのだ。だからこそ、それぞれに役割を振り分けやすくなっており、私達にイメージしやすくなっているのである。

役割を与えよ

さて、キャラクターに個性を付け終えたら、次は役割を与えなければならない。主人公、ヒロイン、重要人物、エキストラと登場人物には一人一人に役割が必ずある。これがなければ、話は一気に質の落ちたものになってしまうから、注意が必要だ。

主人公は、話の中心になる人物である。故に、あまり濃い個性は必要ないが、その分周りを見る能力が必要になってくる。主人公で始まり、主人公が事件に巻き込まれ、主人公で物語が終了する。このような流れは基本として考えておかなければならない。

ヒロインは、物語に華を添える存在である。男性客を視野に入れるのであれば余計であるし、女性客を視野に入れる場合でも『恋愛』という形を成立させるために必要不可欠な存在なのである。故に、ヒロインは常に主人公と一番濃厚な絡みをしなければならない。主人公よりも繊細な扱いが必要になってくる。

重要人物は、例えば友人だったり家族だったり、いきなり現れた謎の男なんて設定も考えられる。一番自由な存在であるが、重要なだけあって下手な動きはさせられない。話の軸が主人公ならば、事件の軸は重要人物に向けなければならないのだ。

このようにキャラクターを動かし、話をまとめていかなければならない。映画などを観た際には重視してほしいところである。

主人公特化

キャラクターの中でも一番重要な人物は、やはり『主人公』である。その主人公には必ず『主人公特化』をつけなければならない。つまり他の誰よりも優れた能力のことである。

例えるなら、ファンタジーの世界ならば「世界を救える勇者」だとか、「最強の力を持っている」だとか。必ずしもそこまで大袈裟にしなければならないわけではないが、これが重要な要素になる。

小さな特化なら、「重要人物と一番仲が良い」でも構わないのだ。その要素を元にどのようにして事件を解決していくかをまとめることで、十分な主人公特化が出来上がる。

それこそ、『ドラえもん』が良い例だ。堕落した生活を送るのび太のもとに、悲惨な彼の未来を変える為にドラえもんという『特化』が現れる。必然でやってきたドラえもんがのび太家に居候することによって、のび太は『主人公特化』を得るのだ。このときは『悲惨な未来』が事件であり、主人公の能力が『ドラえもん』となるわけだ。

『事件』と『主人公特化』はいかなるときも関係性を崩してはならない。「主人公の身の回りで事件が起き、主人公特化で事件を解決する」。この流れを基本に持っておかなければならない。

以上がキャラクターにおける大切な要素となる。物語を描く上で、是非意識していてもらいたい。

スポンサードリンク
スポンサードリンク