科学者って悪い人?反理系女子が抱く科学者・理系男子のイメージ(1)
皆さんは「科学者」と呼ばれる方々にどのようなイメージをお持ちでしょうか?
マッドサイエンティストなんて極端な危険人物はさすがにフィクションなのは理解できても、「あんまり近寄りたくないなぁ」と感じている人も多いのではないでしょうか。特に文系大学学部を卒業された方は本物の科学者と話した経験も少なく、科学者に「怖い・悪い」イメージを持っていることも多いようです。
科学者へのマイナスイメージは、理系男子への誤解と言い換えることができると思います。反理系女子は理系男子も科学者も区別していません!?理系男子イメージの皆さんが気をつけるべきこととして、どんな言動が悪いイメージになっているのかを考えてみましょう。
必ず正しいことを言う
科学者は頭がすごくいいので絶対に間違えない、というイメージがあります。
当たり前ですが科学者だって普通の人間です。皆さんと同じように間違えます。例えるなら、会社員が仕事でたまにミスをする、のと同じぐらいには間違いを起こします。とりあえず自分の仕事=専門の研究分野は確かにあまり間違えませんが、違う分野になれば一般の方と何も変わりません。
間違いを認めない
確かに人間なんだから間違うことがあるとして、しかし科学者はその間違いを認めない、難しい用語で相手を言いくるめて間違いが無かったことにしてしまうイメージはないでしょうか。
一部は正しいかもしれませんが、最終的には間違っています。科学者が研究結果を発表するときは「これで完璧だ!」と思った状態で行います。これに反対意見が出てきたときは徹底的に議論を尽くします。
しかしその議論の結果、自分の見落とし・ミスが分かった場合には素直にその研究発表は取り下げることになります。みんなが認めないと、研究という仕事の意味が無くなってしまうからです。
机上の空論で満足する
科学者、特に物理学者は頭の中で計算しただけですべてが分かってしまった気になるようです。宇宙の果てなんて誰も見たことないのに、科学者は「理論上はこうなるはずだ!」と高圧的に押し付けてくる。もし違っていたらどうするの?ということですが、これは理論科学研究に関する勘違いです。
物理学者は大きく「理論を計算して考える」理論物理学者と「実際に実験・観測する」実験物理学者に分けられます。もちろん両方とも同じ人が担当する場合もありますが、基本的に理論と実験は分担制です。
これは物理学の立場では「正しい」と認定するためには理論と実験(観測)の両方が必要だからです。理論学者が新しい理論を見つけた場合、実験学者に「こんな実験をやったらこんな結果が出るかもよ」と提案します。理論が正確なら実際に予想通りの結果が出て、その時点でめでたく「正しい」となるのです。
先の宇宙の話の場合、いまだ天体観測で証拠が観測できていない理論があるのならそれはいわゆる「仮説」の状態で、科学者は正しい理論とは言っていません。どちらかといえば「やってみないと分からない」が科学者のスタンスです。