練習が大切な理由!身体を動かして記憶する人間のメカニズム!
「練習する」という事はとても大切です。なぜなら脳は繰り返し行う練習、つまり運動によって記憶をするという性質があるからです。そんな脳の働きとは?
身体をつかって覚えた事は、小脳に記憶されます。スポーツなどで、反復して練習を行うと上手くなっていく性質です。
運動を調整する脳
運動の調整は小脳で行っています。日常生活においては、小脳はバランス感覚を保とうと調整をしています。大脳にある運動野という部分との連携を繰り返し、全身に対して指令を出す役割を担っているのです。
大脳からの運動に関する情報や指令を一瞬でキャッチして、身体の動きをどのようにすべきかを判断して全身に伝えています。全身に伝える時は筋肉をどう動かすか、どう緊張させ、どう緩和させるかまで含めた指令を出します。
具体的な情報伝達の仕組み
上記をもう少し詳しく解説しますと、先ず平衡感覚器や神経を通じて、自分の身体がどういう状態になっているのか、どういうバランスになっているのかを小脳が感知をします。
そして、視床という場所を一旦通って、大脳新皮質という大脳の外側にある脳の中程、運動野に情報を伝えます。
この時、運動のプログラミングを小脳はすでにしていて、プログラミングごと大脳新皮質の運動野に伝えます。
そこまで行ってから、全身にどのように運動するべきかの指示が全身に伝わります。大脳から戻ってきた情報を、小脳が微調整をして、全身の筋肉に対して直接指示を出します。
練習の大切さ
冒頭に書きました通り、小脳はスポーツなどにおいて、身体を使った練習を記憶する事も出来ます。
最初は意識をしながら練習をしなければならなかった事が、いつの間にか無意識的に出来るようになっている事があると思いますが、そのように、練習を繰り返す事によってパターンを記憶してくれるのです。
例えば、野球のピッチャーなら、いくら本などの教材を見て、カーブの投げ方を覚えても、実際に投げて、いきなりカーブが投げられるわけではありません。
何度も繰り返し投げてみて、少しずつ球筋に変化が現れます。つまり、繰り返し投げた事が小脳に記憶として蓄積されて、少しずつ上達しているのです。
ピッチングフォームが少しずつ正しいフォームになっていき、ボールにもそれが伝わっていくわけです。
運動をする時に、練習が大切なのは、この小脳がパターンを記憶するという所に起因する事なのです。練習嫌いな人はこれを覚えておきましょう。