みんな大好き【ラーメンの歴史】!日本から世界へ、その栄光の軌跡
みなさんは、ラーメンをどのぐらい食べますか?今更感がありますが、今日は、ラーメンの歴史について語ってみようと思います。さらっとラーメンの大雑把な歴史をひも解いてみましょう。
1.創世記
よく言われるのは、江戸時代(1650年ごろ)に水戸光圀公が、初めてラーメンを食べた、という俗説です。これは、あながち間違いではなく、中国人が「汁そば」をふるまったという資料があり、その話が元となっています。
その後、1850年頃、長崎で、ちゃんぽんが食されていたと言われています。1650年ごろから200年ほど経過していますが、その間、ラーメンがどうであったかは不明です。
さらにその後、1884年に、函館の「養和軒」というところで、「南京そば」を函館新聞の広告欄に載せたという資料があります。この南京そばが、現在のラーメンかどうかは不明ですが、このあたりからラーメンが庶民の食べ物になっていったと推測されます。
ラーメンと言えば、日本の中では比較的新しい食べ物であると思われがちですが、少なくとも130年程度の歴史があるということです。
その後、全国各地のラーメン有名どころで、ラーメン屋が開業していきます。この流れは、1937年の第二次世界大戦がはじまるまで続いたようです。
2.発展期
その後、第二次大戦後に、中国から引きあげ、中華の技法を学んできた人々によって、ラーメンは全国に広がっていきます。このころに、九州で、現在の豚骨スープは発明されたと言われています。
1955年に、みそラーメンが開発され、同年、つけ麺が発明されます。その3年後の1958年、インスタントラーメンの元祖、チキンラーメンが開発されました。
1960年後半に入ると、みそラーメンブームが起き、1970年代には、カップヌードルが販売開始されたこともあり、ついにうどん・そばの生産量をラーメンの生産量が上回ります。
おおむね、日本人がラーメン好きになるまでの歴史は、こういった流れであったようです。では、なぜラーメンがここまではやったのでしょうか。
様々な分析がなされていますが、やはり、安い・早い・美味い・ボリューム・1杯で済む、という点にあると思われます。もっとも、1980年代以降からは、生活にゆとりが出てきた関係もあり、地域の特性や、味についての変遷が目立つようになります。
3.成熟期
1980年代、関東で豚骨ラーメンブームが到来します。1970年代までに地域差が生じてきたラーメンは、次々と融合を重ねていきます。
これをきっかけに、鶏がらだけでなく、豚骨、みそなどをスープにする土台が作られていき、味が洗練されていきます。反面、家で食べるラーメンについては、1989年、袋詰めラーメンの生産数をカップラーメンが追い抜きます。
技術の向上もそうでしょうが、よりラーメンが、日本人にとって手近なものになってきている証拠であると言えます。1990年代に入りますと、また、豚骨以外のご当地ラーメンがブームとなってきます。
こういった影響もあったのでしょうか、1980年代に流行ったこってりラーメンに反するかのように、あっさり目のラーメンも登場します。
ご当地ラーメン=多様性といった形で、様々なラーメンが国民に知られ、また食されるようになりました。このことが、2000年代のハイグレードなラーメンへとつながっていきます。
4.革新期
2000年代になると、スープを2、種類以上混合させた、ダブルスープ、トリプルスープが主流となってきます。また、魚介系の出汁も主流となってきます。ここまで来ると、一概に「鶏がら系」「豚骨系」「魚介系」と分けるのが難しくなってきます。
なぜなら「鶏がら」「豚骨」「魚介」「昆布」「野菜」などを材料に作ったラーメンは、果たして何ラーメンなのか?ということになるからです。したがって、「醤油」や「塩」「味噌」などと言ったタレに注目した言い方が主流になってきます。
もっとも、主成分は何か、強調したい材料が何か、という点で、だしの材料をラーメンの名称にする店もまだかなり残っている印象です。
このような複雑なラーメンが生じるとともに、材料の細分化及び、新たな素材やスタイルの発掘がなされています。 例えば、現在では「出汁」だけでなく「麺」「水」「具」「タレ」といったものに細分化して研究がなされています。
また、混ぜそば等、本場の担担麺を参考にしたものなども、手近なものとして販売されるようになってきました。
5.パンデミック期
最後に、ラーメンの現在について、お話いたしましょう。 現在でも、日々新しいラーメンが登場していますが、現在では、世界中でラーメンブームになりつつあります。いわば、パンデミックです。
例えば、アメリカでは、ニューヨークストリートラーメンコンテストというものが開催されていますし、フランス、イギリス、ドイツなどにおいては、本格的なラーメンを提供するお店も出始めてきているとのことです。
また、豚骨ラーメンの有名店「博多一風堂」や、「らーめん山頭火」などもアメリカに進出しています。中国でも、日式ラーメンとして、親しまれるようになりました。
6.まとめ
初めは、中国から輸入されたラーメンですが、紆余曲折を経て、世界へと発進されていっているようです。今後、どのようなラーメンが食べられるか、わくわくしますね。