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お酒と偉人の関係!これで貴方も有名人の気分!?(その6)

著名人ゆかりのお酒とは?

歴史に名を残す人は大概なにかしらの明確な好き嫌いがあり、特に嗜好品についてはかなりのこだわりを持っていたことがほとんどです。このシリーズではそんな著名人とお酒の関係をいくつかご紹介せていただきました。が、今回は少々視点を変えてみたいと思います。

というのも、著名人本人と縁が深く、本人そのまんまの名前がついているお酒というものが少なからず存在しているのです。今回はそんな著名人ゆかりのお酒、「ルイ13世」と「モーツァルト」をご紹介したいと思います。

至高のブランデー……ルイ13世


ルイ○○世というのは学生時代に世界史を専攻した方ならば避けては通れない暗記項目です。日本史で言えば徳川〇〇に匹敵するほどの長期王政が続いた一族でもあります。その中でもルイ13世はブルボン王朝第二代にして絶対君主制の先駆けとなった王です。

どちらかというとその息子であるルイ14世の方が有名なイメージがあるかもしれません。息子であるルイ14世は彼はかの有名なヴェルサイユ宮殿を作り、「太陽王」のふたつ名で広く知られている王でした。

そんなルイ14世の父である13世ですが、二十代前半で若ハゲになったりとなかなか繊細な面もあったようです。さて、肝心のブランデー「ルイ13世」ですが、正式名称は「レミーマルタン・ルイ13世」というものです。

レミーマルタンといえばカミュやヘネシーに並ぶ有名ブランドですが、その最高ランクの製品が「ルイ13世」です。由来としてはルイ13世がブランデー作りをフランス国内で推し進め、その統治下にレミーマルタン家があったのであやかった、という逸話が残っています。

しかしこのルイ13世、知っている方は知っていると思うのですが、とんでもない高級酒です。一本当たり10万越えをする酒なんてものはそうそうあるものではありません。間違っても自分で購入する可能性がもっとも低いお酒のひとつでしょう。

だいたいBARで飲むしても、基本的な価格は1杯あたりボトルの4分の1以下が相場ですので、少なく見積もっても2万円ほどです。よほどの事情でもない限り口にすることがないでしょうし、お酒1杯に2万円というのもちょっとどうかと思います。

その風味はお酒を越えたお酒、と表現することが最も妥当です。ルイ13世はグラスに注いだ瞬間に強いインパクトのある甘い香りが広がります。それはまるでチョコレートを何層にも重ねたような素晴らしく濃厚なアロマで、ブランデーであることを忘れてしまうほど。

味わいは間違いなく美味しいのですが、美味しいとか美味しくないとか、そういう次元のものではもはや論じることができません。飲んだ瞬間に身体が未知の液体を受け入れたかのような電撃に貫かれるような、まさにお酒を越えたお酒なのです。

フランスの貴族もかくや、というまるで天国な気分が味わえますので、もし幸運が訪れてタダで飲む機会があったら絶対に飲んでおくべきお酒の代表格といえるでしょう。「王の酒」に小細工は不要です。そのまま大きなグラスでゆっくりとストレートで。機会があれば是非味わってみてください。

最高のチョコレートリキール……モーツァルト

モーツアルトと言えば言うまでもなくベートーヴェンに並んで超有名な作曲家ですよね。6歳にして神童ともてはやされ、事実天才的な音楽の才があった彼ですが、その生涯は35歳という非常に短いものでした。

そんな天才モーツァルトですが、実は前述のルイ家と全く関係がないわけではありません。というのも、ルイ16世の妻となったかのマリーアントワネット(当時7歳)にシェーンブルン宮殿で6歳のときに出会い、「君を僕のお嫁さんにしてあげるね」などとのたまったいう逸話が残っています。

しかし歴史が示すとおり、ふたりはその後一度も会うことなく互いに短い人生の幕を閉じました。人生の中で一瞬だけとはいえ、このモーツァルトとマリーアントワネットの出会いにはなんとも言えないノスタルジーを禁じ得ません。

さて、そんなモーツァルトの名を冠したお酒が「モーツァルト・チョコレートリキュール」です。このお酒はモーツァルト生誕の地、ザルツブルクで生産されていることからその名を取ったと言われています。しかも、熟成の最終段階でモーツァルトの曲を聴かせているというのもポイントです。

非常に甘いお酒なのでカクテルの材料として飲むか出来るだけ冷やしてデザートのように楽しむのがおすすめです。アイスにトッピングしても非常に美味しくいただくことができます。ベタながらモーツァルトの曲を聴きながら楽しむことは是非やってみていただきたいところですね。

以上、著名人とお酒の関係でした。本人が愛飲したわけでなくとも、そのボトルに刻まれた名は伊達ではありません。是非、その名の由来となった人物を思い浮かべながらたしなんでみてはいかがでしょうか。

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