人の心は透けて見える。誰もが持っている超能力的な力とは？

「そんなこと思ってないよ～」そんな柔らかくてほんわかした人の会話を聞いたことはありませんか？ですが、そういう会話をすればするほど「思ってるだろ」という自分の中で冷たく相手を批判するような声が聞こえてきたことはありませんか？

このように、相手も自分も思っていないといっていながらちょっとでも心の中で思っていたとしたら、それは相手に伝わります。そして相手がそれを認識します。

すると、表面的なコミュニケーションでは違うことが言っているので、だんだんと心の距離が離れていくことにもなりかねません。大抵の人間関係が上手くいかないのは、相手の気持ちや感情を理解してあげられないところから始まります。

言葉ではいくら上手くいっても、その裏側は人間であれば誰でも伝わってしまうので、それを言葉で言い表せなかったとしても「なんか付き合いにくい人だな」とか「この人本当にそう思ってるのかな」といった疑いの気持ちが自然と出てきてしまいます。

心理学を学んでいる人であれば「こうしたトラウマがあるんだろうな」といった先読みをするかもしれません。いずれにしても、自分の気持ちは相手に伝わってしまいます。

なぜ、言葉も発してないのに相手に伝わるのでしょうか。これは突き詰めるほど専門的な話になりますが、そこまで難しいところまでいかなくても、相手と自分は言葉だけで会話をしているわけではないということが分かれば簡単かもしれません。

口から出る言葉はコミュニケーションの基本ツールですが、身振り手振り、相手の行動を見るだけでも相手が何を思っているのかは分かります。泣いていれば悲しいことがあった、怒っていれば嫌なことがあった、それは誰もが分かるでしょう。

ですが、それよりもっと深いところでコミュニケーションが行われていることはあまり知っている人はいないかもしれません。第６感までいかなくても、何か嫌な感じがしたり、何か楽しい感じがする、理由は分からないけど、それは人かもしれませんし場所かもしれません。

そうした経験をした人は多いと思います。それは、言葉よりも深いコミュニケーションで、他人とではなく周りの環境で行われているかもしれません。

なんか良い気分だな、と感じるときは自分の好きな音楽が流れていたり、なんか嫌な気分だな、と感じるときは昔嫌な経験をした場所にいたり。人間はそういったことからも情報を認識して、それを自分の感情として体感します。

このように、意識的に情報を取り入れていないときでも影響を受けていることになります。これが、相手の言ったことが信用できなかったりしっくりこないということになります。なので、ニュースなどを聞きたくないと思っていても、ニュースが流れているところにいけば自然と意識ではなくもっと深いところにインプットされることになります。

また、怒りっぽい人と一緒にいると自分も怒りっぽくなったり、いつも落ち込んでいる人と一緒にいると自分も落ち込みやすく、もしくは励ますばかりの人になったりと、意識ではよく分からないけど自分が変わっていくという経験をした人もいると思います。

ダイエットが続かない人も、意識では痩せたいと思っても、美味しそうな食べ物を見ないようにしても上手くいきません。自分や他人がなぜそれぞれ違った行動をするのかというのは、その人の裏側を見れば分かります。裏側にあるのは信念と呼ばれるもので、過去に起こった出来事によって、その状況を判断するものになります。

たとえば、虫を見て可愛いという人は、昔、虫と遊んで可愛いと思える経験をし、逆に虫が怖いという人は、昔、虫と遊んで怖いと思う経験をしたことになります。

これは当たり前のことに感じますが、全ての行動がそうなっていると分かると、人間関係での問題はなくなりそうですが、ほとんどの人が感情的になってしまいます。

すぐ怒る人がいれば、昔、こういう状況で嫌な思いをしたんだな、と分かってあげられるものも、つい感情的になってしまう。人間の行動には全て裏側があり、その裏側が大事な鍵を握っています。

こうしたことが分からなくても、人間は相手を読み取ってしまうのが逆に怖いことともいえます。それが、喧嘩やいじめにつながっているからです。ですが、相手の行動の裏側が分かれば、そうした問題も解消することが出来るでしょう。