情けは人のためならず!人に優しくするだけで幸せになれるんです
情けは人のためではないのです
情けは人のためならず、ということわざがあります。
これは本来は良い意味で使われない「馬子にも衣装」に並んで誤用の多いもので、「情けをかけることは人の為にならないから厳しくしましょう」ではなく、「情けをかけることは人のためではなく、あなた自身のためですよ」というのが本来の意味です。
人はどこかで必ず自分の行動に見返りを求めるものです。
「人からの感謝は求めません」なんて言葉もありますが、これだって「自分自身の満足」という見返りを求めて行動している、と捉えることもできます。
しかし、ほとんどの場合は他人からの評価をどこか期待してしまうことは否めません。
積極的に人に情けをかける=やさしくするということは、見ようによってはかなりリスクが多いことです。
やさしくしたからといって感謝してもらえるわけでもないかもしれませんし、なんの特にならないかもしれません。
それでも、人にやさしくすることで好運は必ずあなたの元にやってくるのです。
基本的な考え方は『わらしべ長者」』です
人にやさしくしたからといってすぐに自分が幸せになれるわけではありません。とはいえ、不幸や幸せというのもは伝播するという特性を持っているものです。
不機嫌そうな顔の人の側にいるとなんだかいや~な気持ちになってしまったり、楽しそうな人の側にいるとこっちまで楽しくなってしまったり。
もらい泣き、という現象が最もそれを適切に言い表していると言えましょう。人はまわりの感情に流され、共感し、自分自身の感情を変化させる生き物というわけです。
やさしくされてイヤな気持ちになる人はまずいないでしょうし、それは相手の情動をほんの少しでも動かす可能性が期待できます。
もちろん、そのやさしさがすぐに効果を発揮するわけではありません。しかし前述のとおり、「やさしさは伝播する」のです。
つまり、あなたにやさしくされた人がほんの少しでも誰かにやさしくしたり、もっと俗な言い方をしてしまえば「○○さんってすごいいい人」なんてことを言ってくれれば儲けものです。
昔話で「わらしべ長者」ってありますよね?最初は何でもないようなものをどんどん交換していったら最終的には元手からは考えられないくらいの大きな富を手に入れることができた、というお話ですが、これは人にやさしくするということにも当てはまるロジックです。
最初はほんの少しの小さなやさしさを相手に上げて、小さな感謝と交換しただけなのに、気づけばそれがどんどん膨れ上がってあなた自身の幸せに繋がっていく……と、こういうわけなんですね。
幸せとは自分自身のみに起因するのではなく、第三者の働きも必要なものなんですね。
ダメでもともと!気分は宝くじ!くらいがちょうどいい
さて、人にやさしくすることで幸運がやってくるというのは説明しましたが、「でもこれって絶対こうなるってわけじゃないんでしょ?」とお思いの方もいると思います。
残念ながら御明察です。人にやさしくしたからといって、その全てが返ってくるほど世の中は簡単にできていませんからね。
そこで必要になってくるのが「期待の分散」です。誰かにやさしくしてもなんの見返りもないときだってあります。
しかし、それでいちいち落ち込んでしまうのも時間の無駄ですよね。ですから、「ダメでもともと」、「数打ちゃ当たる」の精神で臨むことがもっとも適切です。
宝くじを「絶対に当たるに決まっている!」と思って買う人はまずいないと思います。
その確率を少しでも上げるためにゲンを担いで1等が良く出るところに並んだりはするかもしれませんが、それだってなんの根拠もありません。
大事なことは「宝くじを買う」という行為そのものであり、やさしさもそれと同じです。たとえ何も返ってこないとしても、やさしくしなければ返ってくるモノはそもそもありません。
多くの人にやさしくすることでその内のひとつでも返ってくればいい。これくらいの気持ちで臨むのがちょうどよいのです。
自分が大変なときこそ!
疲れているとき、せっぱつまっているときに人にやさしくすることは並大抵のことではありません。
例えば仕事帰り。とんでもなくクタクタなときに一般席に座っていて、目の前にお年寄りが経っていたからといって席を譲れる人はほとんどいないと思います。
しかし、やさしさが最も人に大きな感動を与えるときこそ、「自分が最も辛いとき」だったりします。
大変なときにも関わらず人にやさしくした、という行為そのものがやさしくされた人にとっては非常に嬉しいものです。つまり、見返りが発生しやすくなるということです。
利益が欲しいから人にやさしくする、というとなんだかいやらしく感じるかもしれませんが、実際のところ作為的な行動のひとつでもしないと幸運を呼び込むことは難しいもの。
自分のため、と思って誰かにやさしくしてあげてみてくださいね。