マンションと一戸建て「今なら」どっち?購入に迷ったらこの選び方
これから結婚して子供も持つと仮定して、いずれ来る「マイホーム」の購入のためには頭を悩ませるところですよね。
消費税も上がり、これから保険や借り入れも制度が変わるかもしれない・・・。あなたなら、「一戸建て」と「マンション」、どちらを購入しますか?
実際の夫婦のケースを例にして考えてみましょう。
一から自分たちで設計する注文住宅は、子供が生まれてからでも遅くない!!
旦那は一流企業に勤め、奥さんも手に職を持った共働きのA夫婦。二人は誰からも祝福される結婚をし、結婚後すぐに注文住宅の一戸建てを検討し始めました。
すぐに子供を作る予定だったし、戸建を建てる場所も旦那の職場からすぐ近く、双方の実家からも近く、駅からも車を使えば5分と、理想的な立地で決めました。
ところが、A夫妻にはなかなか子供が授からず、結婚後15年経っても(その間、不妊治療などもしましたが)子宝に恵まれず、結局二階建ての注文住宅は夫婦二人で過ごすのみ。
仲がいいので問題はないのですが、時折友人たちが遊びに来るくらいで、維持費やこの後のリフォームもどうしようかと悩みどころ。
しかし、注文住宅だけにすぐに売り手も見つかるわけではなく、車がないとやや不便な場所だけに、高齢者の買い手もつかずどうしようか思案に暮れているそう。
もしも注文住宅の一戸建てをどうしても希望に入れている夫婦の方がいたら、子供が小学校に入る頃をめどに考えた方がいいかもしれません。
マンションを購入するなら、断然駅前で!
都心から少し離れた場所に新居をかまえることになったB夫妻。今はまだ新婚で仮の住まいのアパートに暮らしていますが、そこでお金を貯めて、2年後に一戸建てを建てようと画策していました。
しかし、結婚して1年後、奥さんが体調をくずして仕事をリタイア。旦那さんの稼ぎは一流ですが、奥さんは専業主婦の道へ。
すると、奥さんは免許を持っていなかったので(それまで都心で暮らしていたので必要なかったのらしいです)、旦那さんの職場の近くのアパートからスーパーへ買い物へ行くにも一苦労。
仕事をしていた頃は会社帰りに買い物を済ませたり、夫婦で仕事帰りに待ち合わせて外食していたりしたので、特に不便はなかったのですが、一日家にいるようになり食事も常に自宅でとるようになると、とたんに不便を感じるようになったそうです。
今、奥さんは免許をとるべく頑張っているようですが、奥さんが専業主婦でおいおい子供を授かり、買い物だけではなく病院や役所に出向くことが多くなると、一戸建てよりマンションを購入した方が利便性ではいいのかと考えてしまうようです。
マンションは資産である、という考え方もできます。また、旦那さんが海外に転勤する可能性もある職場なので、もしも何年か海外転勤になったときに奥さんもついていくことを考えると、マンションの方が人に貸しやすい、というのもあります。
分譲マンションの落とし穴・・・「災害」による資産価値の下落に気をつけろ
2011年の東北大震災で、大きな被害を被ったのは東北だけではありません。もちろん、比べ物にならないのは当然ですが、海沿いに建てられたマンションは、関東であれば軒並み風評被害を被っています。
60代のC夫婦。湘南地域の分譲マンションを10年前に購入し、デザイナーズマンションのようなおしゃれなデザインだったこともあり、相場より多少高い金額で購入しました。しかし、C夫婦は購入時既に50代。投資用、資産としての購入の観点もあったわけです。
そこに2011年の震災と大津波が起こり、その直後マンション内で緊急招集がされました。いわく、管理会社によれば、「このマンションは海まで5分という立地も売りでしたが、今回の災害でそれが仇となり、資産価値は0になりました。仕方ないことですので、ご納得いただきたい」
C夫妻は今でもそこに住んでいますが、この先どちらかに先立たれたとき(子供は独立し遠い地方に就職)、老人ホームへ入るためなどの資産として使える見込みはなくなりました。
いかがでしょうか?夫婦の数があればあるだけ、様々なそれぞれの形があります。「この物件がお得だ!」「今ならこんな出物がある!」などと目先の安さなどに惑わされず、しっかり人生設計を立てた上で家を購入されることを強くおすすめします。