今さら誰にも聞けない・・・公的な手紙のマナー、使えていますか
メールやラインなどの媒体がほとんどの連絡手段になった最近では、なかなか手紙を書く機会ってありませんよね。年賀状や暑中見舞いなども、メールやSNSで済ませている人も多いですが、社会人になるとちょっとした手紙を書かなければならない状況が出てきます。
上司や取引先への年賀状はさすがにメールというわけにはいきません。お礼状やお詫び状などもそうです。そんなとき、ちゃんとした手紙の書き方、マナー、ルール、使いこなせていますか?
間違えるとちょっと恥ずかしい、だけではなく会社全体が良識を疑われてしまいかねない手紙の決まりを復習してみましょう!
びんせん選びから、手紙のマナーは始まっています!
送り先が友人など、親しい人への楽しい手紙ならどんなびんせんでも問題ありませんが、目上の方、取引先など公的な手紙の場合、無地の白い縦書きびんせんを使うのがマナーです。
とくに、クレームやお詫び状といった場合でも、たまに横書きの、ちょっとしたイラスト入りびんせんを使う方を見受けますが、これは絶対にやってはならないことです。また、ペンは必ず黒いインクペンを使うこと。鉛筆はダメ。ボールペンもできたら避けましょう。色のついたものは問題外です。
「拝啓」と書いたら、季節のご挨拶をしなければなりません!
「拝啓」と頭に書いたら、最後は「敬具」と結ぶ。これは誰でも知っていることと思います。これもルールがあって、さまざまな「書き出し」と「結び」がありますが、まあ通常すべての手紙に「拝啓、敬具」で間違いはありません。
ただし、「拝啓」と書いたら、必ず季節の挨拶を書かなければなりません。「拝啓失礼します、先日はお世話になりました」なんて書いたら汗顔ものですよ。
しかし、毎回時候の挨拶を考えたり調べたりするのも大変だし、季節をちょっぴり先取りしないといけなかったりで難しいものです。そこで、「拝啓」のあとには、年中使える便利な「時下、ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます」と書きましょう。
そして、手紙の最後には「貴社(個人なら名前様)のますますのご発展(活躍)をお祈り申し上げております」と結び、そのあとに「敬具」と書いて結んでください。
もっと簡単な手紙の場合は「前略」「草々」ですが、この場合は時節の挨拶をはしょるための文言ですから、こう書いたのに季節の挨拶を書いたらまた逆におかしいですよ。
封筒の宛名書きにももちろんマナーが!ここを間違えると・・・
びんせんを封筒に入れるとき、細かいことですが「三ツ折り」にすると丁寧です。封筒は当然、縦書き用の白いものを使ってください。社用、目上の人に送るときの宛名書きは縦書きです。
宛名シールがある場合はその限りではありませんが、手書きの場合は縦書き、これを守ってください。リターンアドレス(自分の住所氏名)も、必ず書いてください。こちらも縦書き、横書きは統一すること。
あとは余禄ですが、のりづけした封のところに「〆」と書くことがありますが、お詫び状の場合は書かない方がいいですね。読んでいただきたくて手紙を出すのですから・・・。
きちっとできて当然の「手紙の書き方」。しかし、なかなか学校を出ると正しく知るチャンスがありません。この機会に、時節の挨拶など調べてみてはいかがですか?