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「事実」と「真実」は違います。生きていくにはどっちが重要?~その2~

生きるためにはどちらが重要?

しかし、心は「オレはやっていない(怒)」と叫んでいます。それを家族のため、自分のためと言い聞かせ完黙するのです。世間にバレなくても心が死んでしまうのではないかと思います。示談金を払ったということで、離婚になるケースもあります。

また、妻は納得しても、子供が知ったら子供は社会の仕組みがわかっていないので「お父さんは痴漢をやってないなら何故認めたの!?」と反発が始まることもあるそうです。最悪、「本当は痴漢をしたのではないか?」と疑い始めたら、女の子の場合は父親との関係は崩壊してしまいます。

平成19年に、「それでもボクはやっていない!」と痴漢を争った裁判の映画がありました。事実をもとにしたドキュメントです。この映画はたくさんの映画賞を受賞しました。妻も子供も父親と一緒に社会と戦っていました。人を信じる気持ちは人間関係を一致団結させます。

「正しい事は正しい」「やってないことはやってない」と主張する正しい心を子供に教えることもできます。社会的に一度は抹殺されても、戦っているといつか天が味方をしてくれます。支援してくれる人達も集まります。

控訴・上告を重ね、平成20年に最高裁で有罪で実刑判決が確定してしまうのですが、この事件に関し翌年平成21年10月には、テレビ朝日で「報道発 ドキュメンタリ宣言スペシャル(痴漢事件で涙の収監『それでもパパはやっていない』)」にて報道されます。

依然事実は判明していませんが、真実はあやふやのままで、信じてくれる人がたくさんいます。もちろん有罪判決が出たのだからと世間の冷たい目を受けることもあるかもしれませんが、テレビの応援報道は大きいと思います。

何より、子供がお父さんの悲劇を通して多くのことを学び、それでも人を信じることだけは忘れず、支援者にも守られ、お父さんを信じ、真直ぐに育っていくでしょう。

世の中を上手くわたっていくには、嘘も濡れ衣も甘んじて受け、他人の噂(真実)に左右され、自分の信念は二の次となるでしょう。そして他人を信じることを止めてしまわなければ生きていけなくなるかもしれません。

世の中を上手くわたれても心は悲鳴をあげているのです。人は上手く騙せても自分の心は騙せないからです。心の悲鳴を無視したら本当の意味では幸せにはなれません。

幸せに生きるには、有罪判決も社会の批判も関係ないのです。自分の信念を曲げずに生きて行くには、事実だけを真直ぐに受け止め、心に正直に生きていく方が幸せに生きていけると思います。

ケースバイケースなのでしょうが、世間体よりも、信念を守る方が大切な時もあるのだと思います。ですから、事の大きさによって、真実で良い時もあれば、事実を追求しなければいけない時もあるでしょう。