転職するなら知っておけ!失業手当の給付までの流れ
初めて就職した会社で定年まで働く男性は、一体どのくらいいるのだろう。40代くらいまでの男性では、おそらく転職経験のある人の方が多いのではないだろうか。
転職予定のある人は、退職前に転職先を探す場合と退職後に探す場合と大きく2つに別れるが、後者の場合は転職先が見つからなければ一定期間、失業手当がもらえることが多い。コレ、実はちゃんと知っておかないと損をすることがあるので、転職予定がある人はもちろん、ない人もこの機会に失業手当の給付についてのポイントを押さえておこう。
まずは給料明細等で確認を
失業手当の給付を受けるには、そもそもその資格があるかどうかを確認しておく必要がある。失業手当は労働期間中に雇用保険に入っているかどうかが大きなカギになるが、雇用保険は原則として強制なので、ほとんどの人が入っているだろう。
念のため給料明細等で確認すると、雇用保険なるものを毎月引かれているはずだ。万が一引かれていなければ、一度会社に問い合わせてみよう。
保険加入期間が条件を満たしているか
雇用保険に入っていたら、誰でも失業手当が給付されるかというとそうではなく、ここにもキチンと条件が存在する。退職の日以前2年間に、雇用保険の加入期間が通算して12か月以上あることが重要な条件となる。
もし11か月働いていた会社を退職したら失業手当は給付されないかもしれないが、あと1か月頑張れば失業手当が給付される可能性が高い。給付の条件を満たしているかどうかは、厳密にはいろいろな条件があるので、転職予定の人はキッチリ確認しておいた方が無難だ。
退職日が数日、数週間違うだけで大きく変わることもある支給額
失業手当の支給額は、退職直前の6か月間の給料(賞与は除く)や雇用保険の加入期間・退職時の年齢等を考慮して決定される。
加入期間に関しては、1年未満・1年以上5年未満・5年以上10年未満・10年以上20年未満・20年以上と区分し、ここに退職時の年齢が30歳未満・30歳以上35歳未満・35歳以上45歳未満・45歳以上60歳未満・60歳以上65歳未満という区分を絡めて給付期間を決定するため、退職予定の人はこの辺りも十分に考慮する必要がある。
具体的には、例えば雇用保険の加入期間が4年11か月の30代の男性が失業手当が給付される期間は90日だが、後1か月遅く退職すれば給付期間はなんと倍の180日になる!1か月の退職日の違いで3か月の給付期間の違いが出ることになるのだ。これはとても大きな違いである。雇用保険の加入期間は月単位で把握しておこう。
退職後すぐには支給されない失業手当
失業手当の支給までには手続きや説明会への参加などが必須であるが、退職の理由により支給までの日数が大きく違う。最短でも実際振り込まれるまでは1か月くらいはかかるし、正社員だった人が一身上の都合による自主退職をした場合には4か月くらいかかることが多いので、すぐの支給をアテにしているととんでもないことになるので、ある程度の蓄えは必要だ。
転職予定の人は一度ハローワークへ
この雇用保険に関しては、実に様々な条件が絡み合ってくる。実際の手続きを始める際には、退職した会社からもらっておかねばならない書類も必要になるので、そういったものの見落としがないように、転職予定の人は是非一度、ハローワークに足を運んで確認をしてほしい。
平日夜間や土曜日に対応しているハローワークもあるので、在職中に出掛けることも可能だ。ハローワークでは転職先の斡旋だけでなく、職業訓練の紹介やセミナーの開催など実に様々な情報を手に入れることができる。退職してから後悔することのないよう、準備はしっかと整えておこう。