借金を返せないとどうなる?借金滞納後の流れと債務整理などの対処法
「返済期日までにお金を用意できず借金返済できない…」「滞納しそう…」など、借金を返せない状況が訪れたとき、どうなるのだろうと不安になりますよね。
何とか返済しようとするあまり、新たに借入をしたり、ギャンブルで稼ごうとしたりするのは非常に危険です。
この記事では、借金を返せない状態を放置したとき結末や、やってはいけないこと、正しい対処法について解説します。
借金を返せないとどうなる?滞納したときの流れ
借金を返済できずに滞納すると、時間の経過とともに状況はどんどん悪化します。滞納を放置すると、以下のように進んでいきます。
- 電話やメールでの督促
- ハガキや封書での督促
- 一括請求、ブラックリスト入り
- 裁判所から通知が届く
- 強制執行による差し押さえ
業者によって時期は前後しますが、まず、滞納した翌日~3日以内に電話やメールで督促があり、数日後~2週間後ぐらいに自宅に督促状が届きます。
2~3ヵ月後には残債を一括請求され、同時期に個人信用情報機関(いわゆるブラックリスト)に載ります。約3ヵ月経つと、裁判所から支払督促や訴状が届き、最終的に強制執行によって財産を差し押さえられます。
借金を返せないときにやってはいけないこと。滞納したまま放置や新たな借入は危険!
差し押さえを回避するには対策をとる必要がありますが、その方法が間違っていると、逆に借金を増やしてしまうことも。借金を返せないときにやってはいけない、間違った対処法を紹介します。
- 滞納したまま放置する
- 新たに借入をする
- ギャンブルで稼ごうとする
- 闇金を利用する
- クレジットカードの現金化
- 夜逃げ
これらの方法ではどれも借金問題を解決できません。滞納したまま放置するのは差し押さえのリスクが高まるだけでなく、遅延損害金によって借金を増やすことにもなります。
他社から新たに借入をして「借金を借金で返す」ことや、ギャンブルで稼ごうとするのは、借金をさらに増やす危険な行為です。借金が雪だるま式に増えていくだけです。
複数社から借入していて上限まで借りてしまっている場合、新たな借入ができないことがあります。闇金なら貸してくれますが、闇金は高金利で貸付を行う違法業者なので、絶対に利用してはいけません。
クレジットカードの現金化とは、カードのショッピング枠を利用して現金に換える方法です。現金化はカード会社の規約に違反するため、バレると強制解約になってしまうリスクの高い行為です。
行方をくらませば借金を踏み倒せるのではないかと、夜逃げを考える人も少なくありませんが、何の解決にもなりません。借金には時効制度があるのは確かですが、夜逃げをして時効が成立する可能性はないに等しいです。
借金を返せないときの正しい対処法。出費の削減、おまとめローン、債務整理がおすすめ
借金を返せない状態が今月だけの場合は、借入先に自分から連絡をして返済が遅れることを伝えましょう。返済期日を延ばしてくれたり、その月の返済額を減らしてくれたり、柔軟に対応してくれることがあります。
一方、借金を返せない状態が来月以降も続く場合は、次のような対策が必要です。
- 家計の見直し
- おまとめローン
- 債務整理
毎月の固定費に削減できるものはないか出費を見直そう
毎月の出費、特に固定費を見直し、削れるものはないか見直してみましょう。保険料、電話代、サブスクの利用代などを削減することで、返済に充てるお金を捻出できるかもしれません。
おまとめローンで借金を一本化して利息を減らそう
複数社から借入している場合、おまとめローンを利用して一社にまとめることで、利息を減らすことができます。一般的な借金よりも金利が低く、返済日も月1回にまとめることができ、返済しやすくなるというメリットがあります。
弁護士や司法書士に相談して債務整理しよう
借金問題を根本的に解決できるのは「債務整理」です。債務整理は、「国が認めた借金救済制度」とも呼ばれる合法的な手続きで、借金の減額や帳消しが可能です。
債務整理には任意整理、個人再生、自己破産の3つの方法があり、それぞれの特徴は次のとおりです。
任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
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方法 | 債権者と交渉して利息をカットし、減額された借金を3~5年で分割払いする。 | 裁判所を通して借金の総額を5分の1~10分の1に圧縮し、減額された借金を3~5年で分割払いする。 | 裁判所を通して借金を帳消しにする。 |
メリット | 債権者を選べる、手続きに時間がかからない | 借金を大幅に減額できる、住宅を残せる、借金の理由は何でもよい | 借金の返済義務がなくなる |
デメリット | ブラックリストに載る | ブラックリストと官報に載る、費用が高い、手続きに時間がかかる、保証人に影響が出る | ブラックリストと官報に載る、管財事件になると一定の財産が処分される、一部の職業に就けなくなる、借金の理由を問われる、保証人に影響が出る |
債務整理の手続きは複雑で、専門的な知識が必要です。弁護士や司法書士に依頼するとスムーズに手続きを行えます。
債務整理にはブラックリストに載るという共通したデメリットがあり、一定の期間はクレジットカードが利用できず、ローンも組めなくなります。
しかし、滞納を続けていても2~3ヵ月後にブラックリストに載ります。ブラックリストに載りたくないという理由で債務整理を躊躇うのはおすすめできません。
借金を返せないときは早めに弁護士に相談を
借金を返せないと思ったら、早めに弁護士に相談するのが何よりの解決方法です。どの債務整理が向いているか、メリット・デメリットについても詳しく教えてもらえるでしょう。
借金に関する相談は無料で行っている法律事務所も多々あります。早めに相談することが解決への近道です。