彼女も上司との議論において、正論での論破をしてはいけない理由
何かしら議論になったとき、相手がちょっと腑に落ちないことを言いました。そこに気がついたあなたはすぐ「いやいや、それは違うでしょ。だってそれは~」と丁寧に論破して解説します。ありがちな光景ですが、相手が彼女だった場合にはこれをきっかけにケンカが始まってしまいますよね。
論破はみんなが不幸せになる!
女性に限らず、例えば会社の後輩や部下に対してそうした論破を行っても、表立って批難はされないものの相手の心境は穏やかではありません。逆に先輩や上司にやっちゃうと、相手から恫喝され、周りからも非難の目で止められてしまいます。正論を言っているのはこちらなのですが、どうしてみんな納得してくれないのでしょうか?
論理的議論は大切、だけど・・・
論理的な議論はもちろん重要です。特に会社では間違った方向に組織が動くことがないよう、社員それぞれが常に論理的な議論を行わないといけません。しかし、実際にはそれは最重要事項ではありません。
重要視されているのは組織そのものの維持であり、より強固な信頼関係の構築です。チームワークがあって次に正常な議論ができる、という順番なのです。
正論はどうしても「勝って」しまう!
どうして正論がまずいのでしょうか。最もイメージしやすいのが上司に対して正論で論破するという状況ですが、議論が熱くなってくると、人は少しずつ「勝ち負け」を意識してきます。とりわけ相手の論理的破綻に気がついたあなたは「勝った!」と感じています。
実際、その時の表情は「してやったり」な顔になっていることでしょう。確かに実際相手も「負けた」と感じますし、それを聞いている周りがいたとしても、あなたが勝ったことは客観的な事実として認められます。
上司は負けてはいけない
しかし相手は上司なのです。リーダーとして組織を束ねるべき立場であり、負けることによってあなたやあなた以外の部下からの信頼を失うわけにはいきません。ここは論理を突っぱねてでも負けを認めるわけにはいかないのです。
これをきっかけにその上司の信頼は揺らぐかもしれません。本当にそれがあなたの意図だったのでしょうか?相手を論破したくなるときにはそこまで検討しなければならないのです。
論破はしてはいけない
とはいえ、間違った論理で仕事を進められては余計に問題は大きくなります。直接的な論破以外の方法で説得することを心がけましょう。ここまで上司との例で説明してきましたが、部下や後輩、彼女と議論するときも同様です。それではどういうふうにして説得すればいいのでしょうか。
相手に気づかせるような議論を
基本的には「勝ち負け」の感覚をお互い持たないような議論を目指しましょう。特に相手が間違った方向に意見が傾いているようであれば、「それがどういう結果になるの?」「それでデメリットはないの?」というような、相手自身に論理が間違っていることを気づかせるような質問を織り交ぜてみるのが効果的です。
相手がどうしても頑固に譲らないときには、時間がまだあるのならその場は引いてみるのも手です。少し一人で考える時間を与え、あなたが与えたヒントの意味を冷静に考えさせるようにします。
彼女には正論は通じないかも?
ただし、彼女との議論の場合にはうまくいかない可能性があります。女性は普段から論理的な会話をしていません。女性の会話はその場の雰囲気やノリを大切にしています。そもそも論理が成り立っているかどうかは重要でないのです。
そんな女性がおかしなことを言い出したときには、とりあえず実害が無い時は適当に話を合わせてスルーです。お金が関係するような実害が発生しそうなら、結論を先延ばしにしてしまいましょう。やはりその場で論破して勝ってしまうのはNGなのです。